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第53話*
言うやいなや、兄はこちらの窄まりに熱い先端を押し付け、そのままずずっ……と腰を進めてきた。
「っ……あああっ!」
ずぶぶぶ……と狭い小径を押し広げられ、一気に一番奥まで挿入されてしまう。
感じやすいしこりを潰されながら最奥をドスッと突き上げられ、アクセルはがくんと顎を跳ね上げた。
下腹部からぶわあっと甘い痺れが広がり、目の前がチカチカして脳内が白く灼けた。
衝撃で自分のものから軽く体液が漏れてきたが、それに気付く余裕はなかった。
「う、う……うぅ、ん……っ」
「ふふ、また挿れた瞬間イっちゃった。やっぱりお前は、挿入されるのが一番好きなのかな。特に慣らしてないのに、いつもすんなり受け入れてくれるし」
「そ、れは……」
「……ナインくんに治療してもらった時も、こんな風に受け入れたのかな。ガワは全部同じだから、身体はフィットしたんだろうね」
「え? ……あっ! やっ、あああっ!」
兄がこちらの腰を掴み、ガン、と強く腹の底を抉ってくる。
今日はいつもより突き上げが激しく、最初から直腸の曲がり角をノックされるような感覚があった。
ただでさえ敏感なのに、先程軽くイったばかりの身体では到底耐え切れず、アクセルは激しく首を振って抗議した。
「だ、だめ、兄上……ちょっと待っ……あっ!」
「そうかい? これいつもと同じだけど。お前が感じすぎてるだけじゃないの?」
「違っ……ぅぐっ! お願い、待って……一度止まってぇっ!」
「……もう、しょうがないな。じゃあちょっとだけだよ?」
「んッ……」
兄が最奥に挿り込んだまま、少し動きを止めてくれる。
アクセルは息を整えながら、兄を見上げた。
――兄上……やっぱりヤキモチ焼いてるんじゃ……?
入院から帰ってきた時は、嫉妬らしい嫉妬はなかった。ナインの墓を作っても何も言われなかったし、玉子焼きの願掛けをしている時もむしろ応援してくれた。
それなのに、ノインに接触した時から微妙に様子がおかしい。
具体的に何が……っていうのも難しいが、言動の節々で「ちょっと気になっている」という雰囲気が透けて見えた。
普段は「私が嫉妬するわけない」と豪語している分、妙に引っ掛かってしまう。
「あ、にうえ……」
アクセルは兄に向かって、真っ直ぐに言った。
「俺は、最初から兄上一筋、だよ……。ノインは、あくまで友達……。それだけは、神に誓って本当だ……」
「ああ、うん。それはわかってるよ」
「本当にわかってるか……? 兄上、さっきからやたらと強引というか……。ノインにヤキモチ焼いてるようにしか、見えないんだが……」
「…………」
「いや、際どい行動をしてる俺が言えた台詞じゃないけど……でも、俺は本当に兄上が一番……」
「そうだね」
兄がにこりと微笑んできた。その微笑みは、ぞっとするほど恐ろしかった。
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