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第2話 極道一家の長男、美月誕生。

 北白川 美月は北白川組という極道一家の長男として生まれた。  両親の遺伝子や容姿の良いところ百パーセント以上の二百パーセントを引き継いだ、そんな綺麗な赤子だった。  産まれてから直ぐに院内では『綺麗で可愛い赤ちゃん』として医師看護師の間でアイドルと化した。  しかしその赤子は、関東きっての極道一家の長男だ、家に帰った途端、危険と隣り合わせの生活が待っていた。  美月の父親で、当時の組長だった北白川 美雅(キタシラカワ ミヤビ)と、若頭天野 大樹(アマノ タイキ)の勢力争いが勃発していたのだ。  その勢力争いの間に美月が生まれたのだ、若頭側からしてみたら跡継ぎが誕生したのだから、赤子とはいえ彼の命を狙う者達がいないわけがなかった。  誘拐未遂と殺人未遂で組員が捕まったことを美月の祖父北白川組会長美剣(ミツルギ)に知れた次の日から、美剣の側近に美月の身柄を保護下においた。  それはそうだ、祖父母にとって孫は無条件で可愛い存在だ。  それに力のない赤子を手に掛けるなど人のすることではない。  まぁ、普通の家庭ではない非道の道を行く極道一家なのだが……。  美月は一歳になる前から両親は祖父母の屋敷に通いで育児をすることになった。

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