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第18話
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馬車の揺れに合わせて、龍馬の肉体は無惨に跳ねる。軍靴の硬い土足が、あろうことか己の最奥を象徴する肉棒を無慈悲に踏みしだいていた。泥と屈辱が皮膚を滑り、そこから生じるのは、鋭利な刃物で撫でられるような――ヒリヒリとした、狂おしいまでの快楽だ。
車内には、熟れすぎた果実の甘さと、獣の情欲を煽るマスクの香りが混濁し、肺の奥まで侵食してくる。
「りょうちゃん、ここではもう逃げられない。このまま公爵様のもとへ、誰のものか分からない姿で堕ちていく?」
幸人の声は、耳朶を甘く噛み切るように響く。
「嫌だ……やめて、お願い……」
せり上がる嗚咽と共に、視界が涙で歪む。零れ落ちた雫を、幸人は愛おしげに指先で掬い、その舌先で「れろり」と、品性の欠片もない執着を持って舐めとった。
「……しょっぱいね。絶望の味がする」
「っ……!」
「でも、逃げられないよ。君のすべては、もう僕らの掌の中にあるんだから」
龍馬の目前で、幸人は軍服のズボンをハラハラと、まるで死装束を脱ぎ捨てるように床へ落とした。剥き出しになった欲望は、龍馬の意思など一顧だにせず、その柔らかな菊門へと容赦なく埋め込まれていく。
「アァァァッ……!」
内臓を直接書き乱されるような衝撃。それは結合というより、飢えた獣に「喰われていく」感覚に近かった。足元では子爵が、唇を吊り上げ、龍馬の足先を弄りながらその光景を冷徹に見下ろしている。
狭隘な空間は三人の濡れた吐息によって熱を持ち、窓ガラスは白く湿り始めた。
龍馬は不意に、外の世界を求めてガラスに手を伸ばす。指先が冷たい感触に触れ、曇った硝子に痛々しい手形が刻まれる。しかし、その手は無残にも空を切り、堕ちていく。幸人の細く、だが鋼のように強靭な指が、その自由を絡め取ったからだ。
「いくよ。……僕の一部が、君の奥で踊るのを、よく感じて」
「やめ、て……こんなこと、許されるはずが……」
「いいんだよ。地獄に一緒に堕ちよう、りょうちゃん」
ヌチヌチと、先走り液が粘りつく汚らわしい音が、沈黙の馬車にこだまする。幸人の腰使いは巧みで、内部の「もっとも触れてはいけない場所」を緩急自在に突き上げた。
「ァア!……ッ……ゆ、き、くん……っ!」
「はぁ、はぁ……もっと、僕の名前を呼んで。もっと鳴いてよ」
幸人が残りの上着を、龍馬を挑発するように脱ぎ捨てる。
あらわになったその肉体――線は細くしなやかでありながら、鋼のような筋肉を宿した「麗人」の美しさに、龍馬は恐怖を忘れ、思わず唾を飲み込んだ。
(欲に塗れて、壊されてしまう――)
理性が融解し、恐怖が純粋な「飢え」に変わろうとしたその時、ようやく幸人から、絶頂への「許可」が下りる。
「ほら、やっていいよ。全部、僕の中に吐き出して」
誘われるまま、龍馬は夢中で腰を打ちつけた。尿道をむせ返るような衝動が駆け抜け、熱い白濁の体液が、麗人である幸人の最奥を、そしてその尊厳を、容赦なく汚していった。
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