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21.友達の為にご飯を作ります
俺は布団の上で大我くんの横に膝を立てて座って隣で気持ち良さそうに眠る友達の頭を優しく触っていた。
二人で学校を休んでこうしてるけど、大我くんは秒で寝た。
頭を撫でるのいらなかったんじゃない?って言うぐらい、帰って来て布団に倒れてそのまま喋らなくなったんだ。
それでも約束をしたから俺は隣に座ってずっと頭を撫でているんだけど……
でもさ、何かこうやって頼られると、友達っぽくていいなって思うんだ。
今までこんな事をする相手なんかいなかったから、まだ戸惑う事はあるけど、大我くんは本当にいろいろな事を教えてくれるんだ。
俺の知らない友達と言うものを、毎回おもしろおかしく伝えてくれる。
だから俺は大我くんを大切にしたいと思っている。
伊吹さんとは違う好きだけど、大我くんが困っていたら全力で力になりたいと思えた。
「気持ち良さそうに寝てるな」
寝言すら言う事なく大人しく寝ている友人を見て微笑ましくなる。
伊吹さんの事もだけど、大我くんの事も父に紹介したいと思っているんだ。
俺の初めての友達だから。
それにしても暇だ。
大我くんが起きるまで勉強でもしようと鞄から参考書を取り出す。
お世辞にも綺麗とは言えない部屋で、慣れない環境なのにも関わらず、不思議と集中する事が出来た。
それは隣に大我くんがいてくれるからだと勝手に思い込んで少し幸せな気分になる。
そう言えば大我くんはちゃんとご飯は食べてるのかな?
俺は朝ご飯を食べて来たけど、大我くんはバイト終わってから何か食べたのかな?
起きてお腹空いてたら困るよな。
何か用意しておこうか。
俺は大我くんが起きないようにそっと立ち上がり、失礼ながら冷蔵庫を開けてみる。
あ、ビールばっかり!
ここで伊吹さんの冷蔵庫を思い出してしまった。
違う点はミネラルウォーターが無い事。
はは、二人揃って似たような冷蔵庫をしてるだなんて……
何となく面白くて笑ってしまった。
あと、大我くんの部屋にはそこら辺にカップラーメンやインスタント類の食べ物も転がっている。
ここでも失礼ながら拾って見てみると、見事に賞味期限が切れていた。
予想はしてたけど、これは酷い。
勝手に捨てたら怒られるかな?
消費期限じゃないからセーフ?
俺は勝手に捨てる事は出来ずに、ある程度綺麗に並べてから買い物に出掛ける事にした。
大我くんが起きたら一緒にお昼ご飯を食べようと思う。
彼の健康を考えて俺が何か作ろうと思った。
友達の手料理とか気持ち悪いかな?
いや、大我くんなら喜んでくれる筈だ!
マイナスな考えを頭を振り、プラスに切り替えて俺はスーパーへ向かおうと思う。
メニューは悩んだけど、栄養バランスの取れた和食がいいと思うんだ。
味噌汁、副菜に、メインは焼き魚とか?
大我くんとランチをするようになってから何でも食べてるのを見てるけど、嫌いな物はあるのかな?
念の為一緒にいて一度食べてた物を出そう。
俺は足取りも軽く、大我くんが喜んで食べる姿を想像して大我くんに借りた合鍵を使って部屋を出た。
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