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第1話⭐︎

不意に、腕を引かれた。 「え――」 身体が、ぐっと彼のほうへ引き寄せられる。 目の前に迫ったのは、整った顔。 凛とした平行眉。 長い睫毛。 すっと通った鼻筋。 そして―― いたずらっぽく細められた、切れ長の瞳。 次の瞬間―― そっと、首筋に唇が触れた。 「……っ!」 「何するんだよ!?」 慌てて首を押さえながら、 声を上げる僕に 彼は、ふっと愛嬌のある笑みを浮かべた。 「仕返し」 そう言って、 僕の反応を満足そうに その場を去っていった。 僕は図書室に一人立ち尽くしていた。 動悸が騒がしいほど胸を打つ。 呼吸が上手くできない。 どうして――。 静まり返った空間で、僕は胸元を押さえた。 おかしい。 どうして、こうなった? 学校一の人気者と地味な僕が――

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