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青葦が言っていたアイディアは何なのか、すぐに訊いてみたが「月岡の弁当箱を取りに行く時に言う」と言って教えてくれなかった。 どんなアイディアなのかと疑問を抱えたまま、放課後となった。 同じクラスの人達が次々といなくなっていく教室の中、青葦に声を掛けた。 「放課後にしか取りに行けないからこの時間にしちゃったけど、部活の方は大丈夫?」 「部活よりも取りに行く方が大事だろ」 気にするなと優しい笑顔を向ける。 不意打ちを食らったようにどきりと心臓が鳴り、思わず胸を押さえた。 走ることが命である彼がそれよりも月岡のお弁当箱を取りに行くことを優先してくれる。 そんな優しくされたら、勘違いしてしまう。 「スケッチブックは持ったか?」 「うん」 緊張した面持ちで頷いた。 もしかしたら取りに行く際、また遭遇するかもしれない。けれどもスマホだと気づかれてしまう。だったら、月岡のお得意のスケッチで犯人の特徴を描いてもらおうとのことだった。 証拠にはなるが、問題は月岡自身だ。 少しの間描く気力が失せてしまい、ここ最近描いていない。 描く気になるだろうか。 でも、青葦のために描きたい。 「描いたのと聞いた証言でもあれば証拠になると思うし、先生もさすがに話は聞いてれると思ったんだけどなー」 「僕、頑張るよ」 「頼もしいぜ。けど無理はすんな。こっちも無理強いさせてるし。無理だった場合の保険も一応考えているしさ」 「保険?」 「行ってみれば分かる」 連れ立って昼休みに行った1階へと続く階段へと向かう。階段を見ると弁当箱があった。 あって良かったと手に取ったその時、話し声が聞こえてきた。 青葦を見ると小さく頷き、揃ってそっと覗いてみると、あの二人とそれにもう一人の人物が姿があった。 それは青葦の友人だった。

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