7 / 17

【R18】第6話※途中で視点が変わります。

*****喜勇視点  オレンジ色の裸電球が吊り下げられた室内。広いテーブルに並ぶ料理と、ジョッキに満たされた酒。壁の向こうから聞こえる人の声は遠い。喜勇は黒く塗られた壁に凭れて、目の前の男を観察していた。 「あれじゃね、部屋に露天風呂とかほしくね?」 「部屋にあったら外湯巡りの意味ある?」 「あるに決まってんだろ。湯船で酒飲めるんだぞ」 「露天風呂の部屋はマスト」  惇嗣が自分と同じく、スーツを着て出社する人間なのは知っている。家に行けばクローゼットにスーツが数着かかっているし、それに付随する色んな小物も揃っている。ブランドやサイズについて話したこともある。 「バス?電車?」 「電車乗ってもどうせ最寄駅からバスだもんなぁ」 「多分バスの方が安い」  だがそう言えば、実際に着たところに出くわしたことはなかったのではないだろうか。週末に泊まり合うようになってから季節が一つ変わったが、仕事帰りに会う機会はなかった。 「そしたら朝一バスかな。昼には着くだろうから、荷物預けてー、飯食ってー、外湯巡りしながら食べ歩きしてー」 「チェックインしたら部屋の風呂入ってー……、部屋食がA5ランクの牛すき焼きコースだってよ」 「うわ……、想像するだけで死にそうなくらい幸せじゃん」  大抵の恋人なら、金曜の夜仕事帰りに外で食事をしてホテルか自宅への流れもあるだろう。だが喜勇は、食事の後の移動時間が惜しかった。だって外では今みたいに距離を保たなければならない。テーブル一つ分、喜勇には遠く感じられた。だったら家で一緒に夕食を食べれば、その間もくっついていられる。くっつけなくても、他人の目がないのは気楽だ。  一緒に帰るようなことがあればその時に見たりはするだろうが、喜勇と惇嗣の会社はそこまで近くはない。電車一本で最寄り駅に着く喜勇に対し、惇嗣は1度乗り換えなければいけない。待ち合わせをして一緒に帰るには、少しばかり手間がかかる。おまけに惇嗣は繁忙期以外はほとんど定時帰りの部署だし、喜勇の方は定時で帰れることの方が珍しい。必然的に惇嗣が先に家に帰り、喜勇が帰る頃にはとうにスッキリさっぱりした顔の部屋着姿になっていた。そういう帰宅時間のせいで、大抵惇嗣の家で会う事になる。  だから今、目の前でダークブラウンのベストとワイシャツ姿で同系色のネクタイを緩めた惇嗣を見るのは初めてだ。洗いたてしか見たことなかった長めの茶髪がセットされて緩く後ろに流されているのも、フチなしの眼鏡が裸電球に照らされて時々キラリと光るのも、初めて見る。  緩めたネクタイの奥も、汚れないように腕まくりされたシャツから覗く腕も、もう何十回何百回も見たし触ったし舐めたし吸ったのに。 「エロ……」 「は?何?」  思わず呟いた喜勇に、スマホから顔を上げた惇嗣が怪訝な表情で聞き返す。 「いや……なんでもない」 「お待たせしましたー。月見つくねとネギ塩ささみです」  喜勇は首を振って誤魔化した。同時に暖簾を掻き分けて入ってきた店員に頭を下げて、惇嗣の疑問は流れたようだ。  ここは居酒屋だ。三方を壁に囲まれ、残り一方は天井近くから膝辺りまでの長い暖簾のかかった半個室の客席に二人はいる。個室の外、廊下を挟んだ向かい側には席はなく壁になるため個室感が強い。他人の視線を気にしなくていいのは楽だ。だが暖簾の向こうを、ひっきりなしに店員が通っていくのは分かった。 「うわ、つくね美味そう」  スマホを放り出した惇嗣が、つくねを自分の取り皿に取り分けて言う。艶々した赤みを帯びた黄身が、たれを纏って湯気を立てる小判型のつくねの上に乗せられていた。つくねというより、ハンバーグみたいな見た目だった。  珍しく外食しているのは、11月にある連休に旅行へ行く計画を立てるためだ。自宅でも良かったが、惇嗣が会社の人に教えてもらった店に行きたいと言うから珍しく外食となった。  仕事終わりに待ち合わせて、と言っても惇嗣は定時で早々に仕事を終えてしまう。だから喜勇の仕事が終わるまでは、どこかで時間を潰しておいてもらった。急いで残業を終えた喜勇は一言連絡してからダッシュで待ち合わせ場所に向かった。  待ち合わせはターミナル駅のロータリー側のコンビニ前。割とメジャーな待ち合わせ場所で、金曜の夜は特に人が多かった。  速足でそこに近づいた喜勇は、いつもと段違いで柔らかい笑みを浮かべて談笑する惇嗣を見つけて立ち止まった。こちらに背を向けた女性が二人、惇嗣の前に立っている。  惇嗣はスリーピースのスーツを身に纏っていた。中のベストと同色のダークブラウンで、体のラインが分かりやすいスリムなタイプだ。長めの前髪が横に流されていて、笑ったり頭を傾けたりする度に揺れる。フチなしの眼鏡は冷たい印象を受けるはずなのに、弓なりに細められた目元と笑った時に覗く先の尖った犬歯からは親し気な子供っぽさを感じさせられた。  楽しそうに体を揺らして笑う女性二人を見下ろして、ころころと表情を変えながら何か話している顔はいつもの惇嗣と違って見えた。何の得にもならないバカな話や、ただ下品なだけの下ネタを言い合ってバカッと笑う惇嗣も、喜勇の下や上でドロドロに溶けた顔で泣く惇嗣も片鱗すらない。  他人を見ているような気になって声をかけられずにいると、時計に視線を落とした惇嗣が顔を上げた。ばっちり目が合って、惇嗣が目がなくなるくらい細めて笑う。あ、いつもの顔だと思った瞬間、自然と足が動き出していた。 『あ、来た来た』 『え、もうですかー』 『あの人?背ぇたかーい』  オフィスカジュアルな格好をした女性が、こちらを振り返った。身長のことを言われるのは慣れっこで、喜勇は曖昧に頭を下げる。 『こんばんはー。茶界さんの後輩です』 『あぁ、どうも……』 『んじゃ俺ら行くから。お疲れ』  潔いまでに後腐れなく歩き出す惇嗣に、驚いたのは喜勇の方だった。待ち合わせ場所にいるのだから、今からの予定に何かしら影響のある人間だと思ったのに。 『はーい。お疲れ様でーす』 『失礼しまーす』  彼女らも彼女らで、にっこり笑って頭を下げていた。そんな彼女たちを横目に、惇嗣の案内でやってきたのがこの半個室の焼き鳥屋だった。彼女たちについての説明は一つもなく、今惇嗣は俯いて月見つくねに夢中だ。 「次の日どうする?……、あ、うま」 「ん?んー」  つくねの上の黄身は、食べる前に割られてしまった。とろ、と溢れるそれを絡めて、つくねにかぶりついた惇嗣の唇からはたれと黄身が零れる。追うように出てきた舌が舐め取っていって、もぐもぐと咀嚼する。 「朝飯食べてー、ちょっとごろごろして、土産買って」 「帰りは電車でゆっくり帰るかあ」 「温泉と美味い飯と美味い酒と……」 「死ぬほど癒やされるだろうな……」  お前、と言いかける前にため息をつきながら惇嗣がかぶせてくる。どうせ意識してるのは自分だけなのは分かっているが、一応セックスするような仲なのだから少しは恋人らしい会話があってもいいんじゃないかと最近思う。家で距離を詰めても気にしていないし、盆休みの飲み会でだって気付いてもいなかった。チカというあだ名の友達に距離が近いのではと怪訝な顔をされて初めて認識したらしく、飲み会の間は意識して離れていたがその程度だ。  友達としてなら、好かれているという自負は十分ある。家が近いのもあるが、こういう仲になる前も二人だけで遊びに行ったりしていたし、以前にも旅行に行った。けれど恋愛感情というとまた違う気がする。  恋愛感情を持っている人間に、公衆トイレでの痴態を見せたりはしないと思う。あれは突拍子もないことを思いつく惇嗣の所業の中で二番目に驚いた。一番目は言わずもがな魔法のオナホを自分に使わせようとして結局セックスした事の発端になった所業だ。いくら魔法のアイテムがあったとしても、恋愛感情のある恋人にあんなドッキリまがいに使用しようなんて思わないはずだ。多分。ドMのケが出てきた惇嗣なら、あり得るのかもしれないが。  いやでもあれはあれで興奮したなと喜勇も思ったので、惇嗣だけを責められないでいるのが現状だ。好きな人が自分とのセックスに積極的なのが嫌なはずがない。むしろ有難いし嬉しい。 「バスとかでいいの」 「ん?」 「バイクとか」  普段見られないスーツ姿の惇嗣を見て、ちょっと浮かれていたから口が滑った。言われた方の惇嗣はその言葉を飲み込むのにちょっとだけ時間がかかって、それから気にした風もなくジンジャーハイボールに口を付ける。ゴク、と大きく一口飲み込んで、こっちを見た。 「お前免許ないじゃん」 「そうだけどさ。俺が取っても乗らないだろ」 「乗らない」 「そうだよな」  行かなくていいと喜勇も思っているのに、つい口に出してしまった。じわじわと込み上げる後悔を、喜勇もビールと一緒に飲み下す。  大学時代、惇嗣はバイクのツーリングが趣味だった。友人である澄という男と一緒に、頻繁に遠出していた。サーキットで速さを競うよりは、山道を走ったり遠出をすることを楽しんでいたと思う。喜勇にも、出先の写真が送られてきたり土産が渡されたりしていた。それをすっぱりやめてしまったのは、もうすぐ卒業を控えた今ぐらいの季節の頃に惇嗣が事故ったからだ。  一緒にいた澄や事故相手の話では、山道で車線を大きくはみ出した対向車を避けようとしてガードレールにぶつかったらしい。そこまでスピードは出ていなかったものの、ガードレールの向こうは崖だった。吹っ飛んで崖を滑り落ちた惇嗣は全身打撲と擦過傷と右足の骨折と右肩の脱臼、脇腹に太い枝が突き刺さっていたと。今でも、右足と右腕、右わき腹に傷が残っている。  それから、惇嗣はすっぱりバイクに乗るのをやめてしまった。免許こそ残っているが、今では原付すら乗ろうとしない。家族に随分心配をかけてしまったから、と本人は笑っていた。一時は意識不明の重体と言われ、生死の境を彷徨ったぐらいだから家族の心労は大きかっただろう。  あの時、喜勇は不謹慎にも彼への恋心を自覚した。と同時にあんな思いは二度としたくないので、惇嗣がバイクに乗らないことは賛成でもある。 「いいじゃん。バスとか電車だとさ隣に座ってゆっくり喋れるだろ」 「そうだな」 「俺はそういうんがいいの」  するめの天ぷらを頬張りながら言う顔には、負の感情は浮かんでいない。喜勇は何となくほっとして、ビールのジョッキを傾けた。  良い感じに旅行の日程が決まって、二人とも満腹で良い感じに酔っぱらった。ようやく秋になった最近は、夜に少し冷たいと感じる風が吹く。店を出て歩きながら、火照った頬が風に晒されるとその冷たさが心地よかった。  会社の後輩に紹介された焼き鳥屋は当たりの店だった。雰囲気も良くて、適度に個室感があって、料理も美味かった。さほど高くないのもいい。ただし、会社からは割と近いが家からは少し遠いのが難点だ。休みの前の日か、休みの日に来るには十分だ。  そんなことをつらつらと評する惇嗣は、スーツの上着をかけた腕で通勤カバンを持っている。カバンの中にネクタイもネクタイピンも押し込んで、シャツのボタンもいくつか外されていた。 「あ~、食った食った」 「なー」  横目で見降ろす惇嗣の横顔が赤い。普段から家でも見ているのに、繁華街のネオンに照らされたせいかいつもと違って見える。眺めていると、一瞬こっちを見上げた惇嗣がなぜか唇を尖らせて離れようとするから、離れたくないというジリジリするような焦燥感が湧き上がって自分から身を寄せた。 「え、何で離れんの」 「うっさい。デカいのが近寄んじゃねえ」 「何いきなりヒドい。酔ってんのかよぉ?」  ドン、と思っていたより強く肩がぶつかって、自分も酔っぱらってるなと思う。惇嗣の足がもつれてよろけそうになったのが見えたから、咄嗟に肩を抱き寄せた。酔って転んで怪我でもしたらと思っての行動だ。けれどその拍子に近づいた惇嗣から、フレグランスの香りと整髪剤に彼自身の体臭が混じっているのに気付いたらもう駄目だった。  金曜の夜、もう遅い時間だが繁華街は人の通りが多い。多少背の高いサラリーマンが、同じようなサラリーマンの肩を抱いていたって注目するような人間はいなかった。酔っぱらい同士の戯れだとむしろ目を逸らすばかりだ。  フレグランスも整髪剤も、彼自身の体臭だって嗅ぎ慣れたはずなのに、鼻腔から入ったそれが染み渡ると腹の底がぐっと重くなる。嗅ぎ慣れてしまったからこその、条件反射かもしれないと思った。覗き込むように惇嗣の顔を見たら、もっと駄目だった。 「惇嗣」 「ッ、え?何だよ?」  ピンサロの看板に照らされた顔、平静を装って薄笑いを浮かべているその眼の奥にトロ、とした欲の気配がする。意図をもって掴んでいた肩から二の腕を撫で下ろすと、溶け出すように目の色が変わった。いつもの快活さがゆっくりと沈んで、色が顔を覗かせる。だから。 「お前、」 「ホテル行こ」  つい、言ってしまった。囁くような小さな声、特有の甘みを持たせた雄の声だ。  ヒク、と口元を引き攣らせた惇嗣は薄く口を開いて、少しだけ視線をうろつかせた後、何も言わずに口を閉ざした。いつものように茶化して友人としての距離を取ろうとして、失敗したみたいな顔をしている。そりゃそうだ、喜勇は乱暴な気持ちで思う。  こっちはずっと前から惇嗣が好きで、でも脈はないと思ってて。それでも諦め切れずに煮詰まっていた気持ちだ。友人の顔を保ちながらも、裏ではずっと惇嗣をオカズにしていた。気安い友人の顔のままセックスしてやるのも、恋人として甘い顔を見せるのも、雄として自分の雌を蹂躙するのも喜勇次第だと言うのを惇嗣はもっと理解した方がいいと思う。きっと、彼は分かっていない。 「うん……」  だってこうやって、喜勇が少し甘い声で誘惑するだけでもう雌の顔をして頷くしかできなくなっているのだ。それがどれだけ喜勇の独占欲や征服欲を満たすか。  肩から離した手で腕を掴み、人気のない路地へ引っぱり込む。少し荒っぽい強さで引っぱっても、惇嗣は何も言わずに従った。すれ違う人がぐっと減って、ネオンの明かりも届かなくなる。腕を掴んでいた手を手のひらまで滑らせて、指を絡めて握り込んだ。あ♡、と小さく声を出したその声がもう、発情していた。 *****惇嗣視点 「ホテル行こ」  そう囁く声。小さな甘い声だった。女を口説くときのような、誘惑するような。  いろいろ茶化すような言葉は浮かんだけれど、結局何も言えずに口を閉ざした。そんな風に一言囁かれただけで、自分の体の芯がぽわっと火照ったのに気付いたからだ。  背が高くて体格も良く、顔すら整っている男が平均的な見た目の男である自分にそんな声を出してまでホテルに連れ込もうとしていることに、優越感がある。道行く煌びやかな夜の女も、仕事終わりの女たちも押し退けて自分が口説かれている。そう気づくと、心臓がバクバクと鳴り始めた。頷くしかできない自分の手を絡め取って、喜勇は足早に路地を進み一軒のホテルの入り口に滑り込む。強引に引っ張られているのに、それすら嬉しいと感じてしまった。  酒のせいだけではない酩酊感に、アレ、と思う。ちょっと甘く誘われただけで、こんな浮ついた気持ちになるのは果たして大丈夫なのか、と。けれど黙ったまま部屋を選んだ喜勇とエレベーターに乗り込み扉が閉まった途端に強く腰を抱き寄せられると、小さな危機感のようなものは霧散してしまった。頭の芯がぼんやりして、求められている悦びで胸がいっぱいになる。 「きゆう……♡」 「まだダメだろ。ここ外だぞ」  自分が誘ったくせに、今だって腰を抱き寄せた手で尻を掴んで揉みしだいているくせに、身を擦り付けた惇嗣にそう言う。言うのに、グイ♡とスーツの上から尻の谷間に指を押し込まれて、思わず声が漏れた。 「ふ、ぅん……♡」 「部屋まで待てるよな?」  耳元で囁かれて、背筋が震える。惇嗣が頷くと同時に、エレベーターは目的の階についた。また喜勇に引っ張られてエレベータから降りる。部屋はすぐ目の前だったらしく、カードキーをかざしてロックを外した喜勇が扉を開け、二人で縺れ合うように部屋に転がり込んだ。  我慢できないのはお互い様だろうと、普段なら言えただろう。けれどもうそんな余裕は惇嗣にはなかった。  惇嗣が風呂場から出てきた時に、喜勇が見ていたテレビは消されてしまった。騒がしい笑い声が消え、部屋はしん、としている。バスローブ姿でベッドに寝転んでいた喜勇がポンポンと自分の横を叩くから、惇嗣はそこに座った。  腕を伸ばした喜勇によって照明を落とされ、部屋は間接照明のほんのりとした明かりだけになる。部屋の隅に光が届かない程度に暗くされた中で、柔らかい光に照らされた喜勇の顔はいつもと少し違って見える。 「いつもと違っていいだろ」 「ん、」 「ホテルだから、どんだけ潮吹いてもデカい声出してもいいし」  後頭部を掴んで引き寄せられ、唇を塞がれた。一度は触れただけで離れた唇が今度は深く押し付けられ、ぬる♡と舌が入ってくる。歯列をなぞられ上顎を擽られて、舌同士を擦り合わせるように絡め取られる。流し込まれる唾液は仄かに甘い気がするから不思議だ。もっと欲しくて自分からも舌を伸ばせば強く吸われて腰が震えた。 「んむ♡っふ……ぁ……♡」  唇を離した喜勇にバスローブの帯を解かれて、前がくつろげられる。胸を撫でられ、乳首に指が引っかかるとそれだけで腹の奥がキュンとした。はだけられ露わにされた惇嗣のチンポは、すでに勃起して先走りを垂らしている。それを大きな手で包み込まれて、ジワァとした心地よさが腰から広がった。 「ん、ぅ……ッ♡」  惇嗣も喜勇のバスローブを脱がせようと腰紐を見下ろすが、バスローブを押し上げて勃起しているチンポに気づいて、そちらに手を伸ばした。 「あ……♡」  布越しにも分かる硬さと熱さに思わず吐息が漏れて、合わせ目から手を入れて直に握り込む。喜勇の腰がビクッと跳ねたのには気付かないフリをして、チンポの形を確かめるため丁寧に撫で回した。カリ高でズル剥けな亀頭の形、しっかりと張り出したエラの部分、中ほどでさらに太くなる竿に浮き立つ血管の感触。自分のものとは違うその形を確かめるように何度も撫でさすると喜勇が息を詰めて、気を逸らすようにため息をついた。 「そんな好き?俺のチンポ♡」 「うん……すき♡ぁ♡」  先端から滲む先走りを塗り広げながら、問われるまま答える。吐息だけで笑った喜勇が握り込んだ惇嗣のチンポを扱き始めた。 「っ、お゛……ぉう゛ッ♡」  喜勇が胸元に顔を寄せてきて、じゅ♡と乳首に吸い付くから腰が跳ねる。尖らせた舌で乳首を弾かれ、片手ではチンポを扱かれて同時に与えられる刺激に声が抑えられない。カリ首を引っ掛けるように扱き上げながら長い指先で先端を擽られ、尿道口を爪でほじくられる。 「ぉ゛、お゛ッ♡きゆう♡つ、強いから♡」 「んん」 「ぃ゛あ゛……ッ!♡」  だらしなく足を開いたまま、片手で喜勇の肩を掴んで押し退けようとするが咎めるように乳首に歯を立てられた。歯で挟んだまま引っ張られて、痛みと快楽に声が上擦る。 「い゛ぃッ♡あ゛……ッ!♡イ゛ッぎぃッ!♡」  ゴプッ♡と鈴口から先走りが溢れた。ジンジンと胸から響く痛みは、甘さを伴って惇嗣のチンポに突き抜ける。乳首を弄られるとチンポが痙攣し、先端がヒクつくのを止められない。 「痛いのも気持ちいいんだ?すっかりどМじゃん」 「ちが、ぁ゛ッ♡あ゛ッ!♡」  否定しようとした瞬間、乳首をギリッと捻り上げられて声が裏返った。そのまま先端をカリカリと引っ掻かれて、つい胸を突き出してしまう。喜勇の指は器用に動いて惇嗣の快感を引き出すから堪らない。痛みも快楽に変換されて脳味噌まで痺れていく。 「先走りすごいし……♡」  ぐじゅ♡じゅぷ♡と喜勇が手を動かすと、惇嗣のチンポから出た先走りが音を立てる。込み上がってくる射精感に、キンタマが持ち上がって下腹が熱くなった。 「お゛ッ♡んぉ゛ッ♡」  惇嗣は自分からも腰をヘコつかせて、喜勇の手でチンコキする。その状態で乳首を引っ張られて、また鋭い快感が突き抜ける。思わず身を捩って喜勇の体に頭を押し付ける形になり、首に腕を回してしがみついた。 「手コキ気持ちい?」 「うんっ♡♡っきもちぃ、ぁあ゛♡……ん゛っぅ゛う゛ッ♡♡」 「イっていいよ♡」 「ん♡ん゛♡んぉ゛ッ……ぉ゛♡イぐ♡イ、ぐぅ゛……♡」  素直に頷く惇嗣に気をよくした喜勇がさらに激しく手を動かし、音を立てて竿を扱き上げ先端を指先で撫で回していく。射精させるための動きに、惇嗣の腰がぐっと持ち上がって全身が強張った。 「お゛ッ♡ぉ、っほぉ゛……ッ!♡」  突き抜けるような絶頂感に身を任せ、びゅるるっ♡と勢いよく射精する。噴き上がったザーメンが喜勇の手やバスローブを汚して、ねっとり垂れ落ちた。射精後の脱力感にベッドに身を沈めた惇嗣は、開かれただけのバスローブから腕を抜きその手で自分の膝を抱えて足を開く。腹の奥が疼いて、もはや射精だけでは物足りない体になっていた。 「きゆう♡手マンして♡俺のケツ、マンコにして♡」  本当はシャワーを浴びた時に自分で拡げておいたから、喜勇にしてもらう必要はないのに触って欲しいという欲求が惇嗣を突き動かす。自ら指でケツを弄られることをねだり、期待して尻を揺らした。 「ケツ洗っただけ?」 「ん、洗った、だけ♡」  腕を伸ばしてベッドサイドからローションの小袋を取った喜勇が、封を開けて手のひらにそれを押し出す。それをアナルにべったり塗りつけられ、期待した窄まりがヒクヒクと緩んでローションを飲み込もうとした。 「ぉ゛♡ゆび♡ゆび♡」 「……、嘘つき」 「んぉ゛ッ!♡ぉ゛ほぉ゛お゛……ッ!?♡♡」  小さく呟いた喜勇の指が、二本、強引に押し込まれる。喜勇の指は長くて太い。その指が一気に根元まで押し込まれる。驚きと歓喜に肉筒が締め付けるのも構わず、そのままグリグリと二本の指で前立腺を押し潰された。腹の奥から湧き上がる強い快感に、惇嗣は仰け反って喘いだ。 「ぉ゛ッ!♡お゛っ!♡♡」 「自分で拡げただろこれ、なあ?」 「んぉ゛ッ!♡お゛っ、ぉ゛……ッ!!♡♡」  バレるのは当たり前だ。その前提で惇嗣も嘘をついた。喜勇の指で弄って欲しかったのと、嘘をついて酷くされたかったのと。喜勇にもそれは伝わっていて、笑みを含んだ声で詰られる。 「自分でやったくせに、嘘ついたんだ?」 「んぎぃい……ッ!!♡♡♡」  グリィッ!!♡♡♡と強く前立腺を抉られて、目の前に火花が飛び散った。悲鳴じみた声で喘ぐ惇嗣にかまわず、立て続けに前立腺だけを圧されてあまりの快感に腰が戦慄く。 「俺に手マンしてほしかった?」 「はッ、あ゛、ぉ……♡♡お゛ッ!♡ぉ゛っん♡ぉ゛……ん゛ッ!!♡♡♡」  早々に三本指を押し込まれ、じゅぷッ♡じゅぱッ♡と音を立ててアナルを掻き回される。前立腺を抉りながらピストンされ、下腹に重たい熱が溜まっていくような快感に身を捩りながら頷いた。 「きゆうに♡♡してほしかったぁ゛ッ♡あ゛っ!♡んぅ゛ッ……ぉ゛!♡♡」 「自分で拡げたのに?」 「ん゛ぉ……ッ!♡そう、っお゛ぉ゛……ッ!!♡♡♡」  惇嗣の明け透けな告白に、喜勇が満足げに笑う。前立腺を捏ね回され、すっかり蕩かされた雄膣が喜勇の指を締め付けては緩んでしゃぶる。締め付けの強いアナルを押し拡げて行われる淫らな肛虐に、溜まり切った熱が体中に拡がって一気に弾けた。 「んぃ゛い……ッ♡♡イぐイぐ♡♡ぃ゛ッ、ん゛ぅ゛うう゛う゛ッ――!!♡♡」  全身が強張って、ゆっくりと腰が反っていく。ブルブルと内腿を震わせ、爪先がきゅうと丸められた。メスイキによる強烈な快楽と多幸感に全身を絡め取られ、頭の中がドロドロと蕩けるような錯覚さえする。 「上手にメスイキできたな」 「ぁ、あ゛……っ♡」  褒めるように頭を撫でられ、悦びが思考を塗り潰す。喜勇にメスイキさせられたことが、それを褒められたことが嬉しくて堪らない。ケツマンコにハメられたままの指をしゃぶっては、甘イキを繰り返した。ゆっくりと指を引き抜かれてしまって、くぱくぱ♡とアナルがヒクつく。 「きゆ♡♡ちんぽほしい♡」 「メスイキしたばっかじゃん」  まだ下腹部で粘っこい熱が蟠っている。指を抜かれたアナルが寂しい。焦らすようなことを言う喜勇に苛立って、自分から俯せになって尻を上げ、自分で尻たぶを掴んで開いた。赤く充血したアナルからローションが溢れて零れ出し惇嗣のキンタマを伝ってシーツの上に落ちていく。 「メスイキしたばっかのトロマンにちんぽハメて♡ゴリゴリして♡」  ギ、と小さくベッドが軋んだと思うと、間接照明の光が遮られて暗くなる。少し汗ばんだ熱い肌が触れて、喜勇が後ろから覆いかぶさってきたのが分かった。バサ、とバスローブを脱ぎ捨てる音がして、惇嗣の肌が歓喜に粟立つ。 「きゆう♡」 「ん、入れるから♡」 「はぁあ゛あ゛…ッ♡ぁ゛、ぉお゛ッ♡っほ、ぉ゛お゛お゛……っ!!♡♡♡」  プリプリの亀頭がアナルに押し付けられ、それだけで惇嗣は甘い声を上げて喘ぐ。だが括約筋を拡げて押し入ってくると、途端にその声がケツマンコを征服される強烈な感覚に濁って潰れる。皴一つなく伸びきったアナルが勃起したチンポを包み込み、締め付けては緩んで受け入れていく。 「ぉ゛、お゛っ♡んほぉ……ッ!♡♡あ゛ッ、ぁ゛ー……♡」 「はぁー……っ」  喜勇がうっとりとため息を漏らしながら、そのままじわじわと腰を進めて根元まで収める。尻たぶに喜勇の下生えが触れて擽ったい。その感触にも感じ入ってしまい、アナルを強く締めてしまい腰が蕩けるような快感が広がった。 「んぉ゛……っ!♡お゛っ、きゆ、きもちぃ?♡♡」 「ん、気持ちい」 「んひぃい゛……ッ!!♡♡」  とん♡とチンポの先が結腸口に触れる。瞬間、甘い電流が背筋から全身に行き渡った。大きな衝撃に、惇嗣は仰け反ってブルブルと震える。喜勇が惇嗣の尻を揉みながらまたゆっくり腰を引いて、とん♡と先端を結腸口に押し付けた。 「ぃぎッ♡♡ひぃッ、い゛ん゛っ……!!♡♡」 「ここ、奥慣れてきた?」 「ん゛ッ♡ぁ、あ゛っ♡♡おくぅ……ッ!♡♡」  結腸口を捏ねるように腰を回され、喜勇の亀頭が結腸口に食い込む。それだけでも甘イキしてしまって、惇嗣は舌を突き出して喘いだ。とん♡とん♡と優しくノックされて、その度に重い快感が腹の奥に響く。その甘い快楽に脳味噌を溶かされながら、必死に頷いた。 「おくぅ♡んぉ゛ッ!♡♡奥きもちぃ……っ♡♡」 「ずっと甘イキしてんな?♡」  喜勇の低くて甘い声が耳を犯す。その声と結腸口を捏ね回される感覚に思考が蕩けていく。トロトロとした甘イキの多幸感に浸っていると、ばちゅんっ!♡♡と突然強く突き上げられて目を見開いて体を突っ張らせた。 「んぉ゛お゛ッ!?♡♡♡」 「はー……、惇嗣のトロマン最高」  そのまま激しくピストンされ、突き入れる度に前立腺を抉られ亀頭が結腸口に叩きつけられる。じゅぼじゅぼ♡と肉壁を押し拡げては引いていくチンポの強さに、シーツに額を擦り付けて悶えた。 「ぉ゛っ!♡お゛ッん゛!!♡♡ぉお゛ッ……っ!!♡♡」 「はぁー……♡」  喜勇の腰の動きに合わせて、すっかり柔らかくなったアナルがぶちゅぶちゅ♡と下品な音を立てて捲れ上がる。気持ち良さそうな吐息を漏らす喜勇に結腸口に亀頭を押し付けたままぐりぐりと捏ね回されたかと思うと、また強くピストンされる。 「んぉ゛ッ♡ん゛っ♡♡ん゛ぅ、……!♡んあぁあ゛あぁ……♡♡ぎッ♡ぃ゛う……ッ!♡」 「っはぁ……♡あ゛ー、出そう♡」  零れ落ちるような喜勇の言葉に、痛いくらいに下腹が疼いた。雄膣がザーメンを求めて蠢動してチンポを絞り上げる。狭まったそこを強く擦られると堪らない快感が腹から溢れ出して、惇嗣は夢中で口走っていた。 「きゆう♡ぅ゛う゛ッ♡だして♡♡ザーメン中出し♡♡い゛っ、ぎッ♡イぐ……♡♡」  グズグズに溶けた腹の中で熱いザーメンが吐き出されるのを想像して、頭の奥が溶け出すような感覚に支配される。それが腹の底から溢れ出した多幸感と絡み合って、惇嗣を二度目のメスイキに引き上げた。 「ひぐっ、う゛ぅううぅ――!!♡♡」 「ッ、ぐ、ぅ゛…っ♡」  ガクガクと震える足をピンと突っ張り、爪先でシーツを引っ張る。みっちりと雄膣がチンポを包み込み、惇嗣が体を痙攣させるたびに強く締め付けた。奥まで誘い込むように肉筒が蠢動し、素直に突き入れられたチンポの先に散々嬲られた結腸口が吸い付く。射精を堪えて動きを止めた喜勇に惇嗣の尻を強く掴まれ、それだけでまた体がメスイキをキメる。 「っは、また♡♡くる♡ぅッお゛……♡♡お゛ぉ゛おお゛ッ――!!♡♡♡」 「ん゛っ……、はぁ……♡」  喜勇が吐息を漏らして腰を押し付ける。そのまま結腸口に亀頭を食い込ませたまま腰を回されて、それだけでメスイキする。その甘すぎる絶頂感に惇嗣の体が痙攣して跳ね回る。 「あ゛ッ♡お゛♡♡ぉ゛、ひぃ゛ィッッ――ッ!!♡♡♡」 「ッ、俺ももう゛……ッ♡」 「あ゛♡まって♡まっ、ぁ゛ッ!♡♡」  何度も繰り返すメスイキが落ち着かない内に、惇嗣のケツマンコに散々愛撫された喜勇が限界を訴えた。ただでさえ絶頂が引かないのに、喜勇のデカチンポが射精ピストンなんか始めたらおかしくなってしまう。そう思って惇嗣が懇願するが聞き入れられるわけもなく、伸びあがって逃げようとした体はぎゅうと力任せに腰を掴まれ阻まれた。 「や、もう、無理♡」  吐き捨てるように言った途端、喜勇の本気ピストンが始まった。のたうつ惇嗣の尻を引き寄せながら腰を叩きつけ、絶頂に痙攣する肉筒でチンポを扱く。 「だめっ♡♡これッ、お゛ッ!♡お゛ん゛っ!♡♡ぉ゛ほ、ッ!!♡♡♡」  結腸口を殴りつけるような単純な激しいピストン。その衝撃に腰が跳ね上がるが、構わず抜き差しは続けられ結腸口に亀頭を食い込まされた。絶頂感が終わらない内にまた次の絶頂に襲われる。 「んぎぃい……ッ♡ぁあ゛ああ――ッ!!♡♡」  ぷしゃっ♡♡と惇嗣の亀頭から潮が迸った。喜勇に好き勝手揺さぶられて、チンポを突き入れられる度にぷしゅ♡ぷしゃ♡と断続的に潮が溢れては跳ね散った潮がシーツに吸い込まれる。 「あ゛っ♡ぉ゛♡お゛、っひ♡ぃ゛いい――ッ!!♡♡ッはぁ!♡♡はっ♡だぇっ♡ぁ゛…ッ♡また♡くるっ…っ♡」 「ん゛ッ……!♡」  ギッ♡ギッ♡ギッ♡ギッ♡とピストンの度にベッドが軋む。後ろから覆いかぶさってきた喜勇の腕が惇嗣の腹と肩に回り、がっちりと固定される。逃げ場を失った上に下腹部を押し込まれ、前立腺が圧迫される快感で頭が真っ白になる。 「いぐぅううッ――!!♡♡……ッお゛♡♡ん゛はっ……、はーっ……♡あ゛っ♡あ゛っ♡あ゛っ♡んお゛ッぉおお……――ッ!!♡♡」 「惇嗣……っ♡」 「は……ッ、♡ぁ゛……、はーっ♡ッ♡ぉ゛おおぉ♡♡」  喜勇の荒い息遣いが首筋にかかる。ぶちゅん♡と結腸口に押し付けられた亀頭から、孕ませんばかりの勢いでぶぴゅううっ♡びゅくっ♡♡とザーメンが吐き出された。腹の中を灼くようなその熱さに、喜勇の腕で拘束された体がのたうつ。 「ぁ゛っ♡あづ、ッぃい……♡♡んほぉお゛ッ!♡♡」  結腸口に亀頭を押し付けたまま小刻みに腰を回される。ヒクつき断続的に痙攣する腸壁がザーメン塗れにされ、チンポで塗り込まれる快感にまた絶頂した。 「はーっ……♡はぁ……っ♡」  脱力し、ずるりと膝が滑った惇嗣がベッドに倒れ伏した。上にのしかかっていた喜勇もそのまま一緒に倒れ込み、後ろから惇嗣の首筋や肩に吸い付いては頬擦りしている。 「ん♡ふ♡……ぁ゛♡ん゛ぅ♡」  射精を終えたはずのチンポが未だ勃起したままハメられているせいで、惇嗣はなかなか余韻が抜けない。けれども全身で押さえ込まれているため、喜勇の下から抜け出すこともできなかった。 「きゆ♡♡いったん、ぬいて♡」 「んー」 「おれ♡おかしくなる♡」  喜勇がはっきり返事をしないときは、惇嗣の要求をのまない時だ。またさっきみたいな連続絶頂に追い込まれるのかと思ったら、ゾクゾクと甘い痺れが背中を駆け上がっていく。 「惇嗣、今なら良い感じに力抜けてるし、さ」  思った通り、喜勇は両腕を惇嗣の脇から体の前に差し込み、肩を掴んで押さえ込んだ。そうしておいて惇嗣の足の間に自分の膝を押し込み、できるだけ大きく広げさせる。広がった尻の間に喜勇の腰が沈んで挿入がさらに深くなり、結腸口を強く押し込まれる衝撃に目の前で火花が散った。 「ぉ゛、う゛……ッ!?♡」 「この奥、入れていい?」  ぐり……♡ぐりゅ……♡と常にない強さで結腸の弁が捏ね回される。さっき吐きかけたザーメンを擦り付けながら、開けろと言わんばかりに亀頭が押し付けられる。ピストンされる時のすぐに引いてくれる衝撃ではない。腹の底を押し上げられる苦しさ、未知の感覚への恐怖と共にドロドロと絡め取られるような、ビリビリと痺れ上がるような感覚が湧き出してくる。 「ぉ゛、あ♡おぐっ……やら♡」  耳に吹き込まれる喜勇の言葉に頭の中が蕩けていく。今まで散々小突き回されて快感を得られるようになった結腸の弁が、亀頭のマッサージに負けて緩むような気さえしてきた。 「ぐるじ♡ッから♡きゆ♡♡やらッ♡」 「でもここ、突かれるのは好きだろ?」  くい、と腰を引いた喜勇がとん♡とん♡と結腸口を突く。見知った強い快感に、また体がメスイキし始める。広げられた足が震え、雄膣がチンポに媚びるような締め付けを繰り返した。恐怖と苦しさに引っ張られていた意識が、メスイキに浸されて蕩ける。 「すき♡ッあ゛♡くる、……くるッ♡♡お゛っ♡お゛っ♡♡う、ッく、ふぅ゛う――ッ!!♡♡」 「キュンキュン締め付けてくる……俺のチンポも好きだろ?」 「い、ッぅぐ♡ふぅ゛うう♡♡はー……♡きゆ、のちんぽすき♡」  メスイキに酩酊した意識では、まともな受け答えなどできるはずもない。喜勇は惇嗣の頬を掴んで振り向かせると深く口付けてくる。  喜勇の舌が口の中を這い回り、柔い粘膜を舌で擦られるとゾワゾワと快感が込み上げた。キスだけで甘イキしそうになり肩を掴む喜勇の手を握り締めて堪えると、腰を揺すられて抵抗できずにメスイキさせられる。 「んあ゛っ♡は、ぁあっ…♡あ、あッ♡♡ん゛、ぅ゛う、…うぅうッ――!!♡♡♡」 「惇嗣♡惇嗣の好きな俺のチンポ奥まで入れさせて♡」 「ぁは…っ♡はぁ゛……ぅう゛♡♡」 「惇嗣の一番奥で射精したい」  外で惇嗣をホテルに誘った時より、甘い声だった。けれどたっぷりと雄の性欲と征服欲を乗せた、低く湿った声。耳元で直接吹き込まれる猛毒のようなその声にすら、んう゛♡と陶酔した鼻声が漏れる。硬いチンポで媚肉を掻き回される気持ち良さに、喜勇の要求を跳ねのける意思が解けていく。 「あ゛♡ッう゛、ぅ……♡」 「なあ……いいって言って」  耳の軟骨を甘噛みされる。胸に這った喜勇の指先が、勃起乳首をやわやわと捏ねた。その度に溢れ出す快感は腹の奥に流れ落ち、雄膣がきゅうきゅう♡とうねってチンポを愛撫する。その愛撫で擦れ合う腸壁からまたたまらない愉悦が込み上げる。 「ぉ゛……ッ、ふ、ぅ゛♡ぅぐ……ッん゛♡」  もみくちゃにされている結腸の弁は、とうにチンポを求めて吸い付いている。自分を押さえつけ拘束して蹂躙を許すことを強要する圧倒的な雄を、受け入れたくて腹の底が痛いぐらいに疼いていた。  奥を開かれるのは苦しいし、怖い。けれど、突かれるだけで簡単にメスイキする結腸口を貫かれたら、きっとそれ以上の愉悦が惇嗣を苛むだろう事も分かっていた。ただでさえかき消されそうな理性の欠片が、完全に堕とされるのに抵抗して警鐘を頭の隅で鳴らす。力の入らない足でシーツを蹴ってもがくが、それすら上から押さえ込まれてしまった。 「ほんとにダメだったらすぐ抜くから、な?」  強い雄の甘言が、喜勇の判断力を奪う。乳首をくにくに♡こりこり♡と弄られ、チンポで肉筒を擦り時々深く腰を沈ませて結腸を抉りながら、優しい声で惇嗣が頷くのを強制する。メスイキを覚えた腹の中に延々と続く快楽を与えられ、惇嗣が拒否できるわけもなかった。 「きゆ♡♡」 「ん?」  ぐちゅ♡とチンポが半ばまで引き抜かれて、取り上げられると思った内壁が強く締め付けて引き留める。何度も頷いた惇嗣は、自分の肩を押さえ込む喜勇の手に自分の手を重ねてぎゅ♡と握り締めた。 「おく♡おくまで♡ハメて♡♡♡」  言い終わると同時に、ぼちゅんッ!♡♡と腹の奥で鈍い音がする。とうとう喜勇のチンポの先が結腸の弁を掻き分けて最奥に分け入った。その衝撃に身をビクつかせた惇嗣は、目を見開いて鋭く息を吸い込んで硬直した。引き絞られた糸が切れるように一瞬で絶頂まで放り投げられ、脱力したまま声を出すこともできない。 「ッ……――!!」 「う、わ……すご、♡」  戸惑ったように引き攣っている内壁をよそに、ぐっぷりと咥え込んだ弁は亀頭の段差に引っ掛かったままグネグネと蠢動してようやく迎え入れた雄を舐め回す。狭い場所で亀頭を扱かれた喜勇が呻いて身じろぐと、惇嗣の体にひ…ッ♡ひ…ッ♡と浅い呼吸が戻ってきた。 「これ♡らめら♡らめらから♡ぬぃて♡」 「痛い?」 「ちが♡ぅけろ……ぉ゛ぉ゛おぉお゛お゛っ!♡♡」  ぬぽぉ……ッ♡と腰を引かれて、結腸口がカリに弾かれて外れる。惇嗣の喉から迸ったのは悲鳴と言うにふさわしい声で、さっきまでの連続したメスイキが可愛らしいと思えるようなアクメが再び全身を貫いた。  絶頂したかどうかすら分からないままに、目の前が明滅する。焼き切れそうな興奮が思考を眩ませる。爪の先まで震えるような多幸感が満ちていく。僅かに残った理性が塗り潰され、意味もなく涙が溢れ出す。 「ぁ゛……♡は……♡あぅ♡♡♡」 「気持ち良さそう……」  ごりゅごりゅ♡♡♡と腰を回され、初めて雄の味を知った結腸の奥にチンポの形を覚えさせるように擦り付けられた。最後の悪あがきのようにチンポが引いた隙に逃げ出そうと伸ばした惇嗣の腕は、喜勇に絡め取られてしまう。 「惇嗣、好き……♡」  結腸ハメで興奮し、たっぷり快楽に浸った喜勇の声が吹き込まれる。雌を征服した満足感と、自分への愛しさが滲むその声が脳髄に溶け込んで、全身が歓喜に打ち震えているのが分かる。射精を欲する性感とも被虐的な快感とも違う、圧倒的な雄から与えられる雌の快楽と愛玩され征服される悦びだった。 「ぉ゛う゛ッ!!♡……ぉ゛ほッ!!♡♡」 「っはー……きもち、ぃ♡」  じゅぽ…♡と引き抜かれ、ぼちゅん♡♡♡と奥に突き刺さる。ゆったり深々とした結腸姦で、喜勇が気持ち良くなっている声がする。 「きゆ、♡♡」  体が堕ちてしまえば、惇嗣の心の奥に根付いていたものが花開くのはあまりにも簡単だった。喜勇に気持ち良くなってほしい。喜勇に気持ち良くしてほしい。他の誰でもなく、喜勇に。自分を雌に堕とした強い雄に。 「きゆ♡きゆ♡ッあ゛、お゛っ!♡♡んぉお゛っ♡♡」 「惇嗣……ッ♡」  結腸を抜かれ、弁を捏ね回されながら前立腺も押し潰されてメスアクメから降りられない。ぎゅうぎゅうと締め付けた雄膣で喜勇の形を感じてさらに快感が増す。 「惇嗣♡かわいい……♡」 「ほぉお゛ぉ゛お゛……ッ♡♡♡ぉん゛ッ♡ぉお゛……!♡♡」  もうずっとメスイキしっぱなしで苦しいのに、やめてほしくない。もっと、ずっと、喜勇に犯されていたい。気持ちいい。幸せ。嬉しい。 「きゆ♡ッあ゛、ぉお゛っ♡♡んぉお゛っ!♡♡」  もうすっかり雄膣は喜勇の形を覚えていて、カリ高で太い幹にぴったり吸い付いて舐めしゃぶった。少しずつピストンの幅が広がって、結腸から抜けた亀頭がまたハメられる度に新たな絶頂感が襲い掛かってくる。 「ぎッ♡ぃ゛う……ッ♡お゛ッぉおお゛ぉ♡♡お゛ッ♡♡ッ♡あ゛っ♡んあぁあ゛あぁ……♡あ゛っ♡あ゛、ッぁあ゛ああ……!♡♡……ッ♡♡」 「はー……ッ♡すっげ、♡」  ばちゅ♡ばちゅ♡♡♡と肌と肌のぶつかる音が響くほど強く突き上げられ、身に余る快感と絶頂に感情が飽和して咽び泣く。目的を失って萎えたままベッドに押し付けられている惇嗣のチンポから潮が吹き上がり、シーツに染み込んでいった。 「いっ♡♡あ゛っ♡ん゛おっ……ほぉ゛ッ♡♡ひぐッ、♡ぎッ……!♡はッ、あ゛、ぉ……♡♡お゛っ♡ぅ゛ぐ……♡♡お゛っ♡♡んぉお゛ッ!♡♡♡」  ピストンはどんどん速く強くなっていく。脳髄を掻き回されるような悦楽と延々と続くメスイキに翻弄されながらも、腹の奥で大きくなる喜勇のチンポに射精の気配を感じて雄膣が甘く疼いた。 「っは、っは、惇嗣ッ、俺イきそ……ッ♡」 「ぉ゛お゛お゛ッ!♡ん゛あぁ゛ぁ゛っ♡♡♡らひ、ぇえ♡♡んぉ、ほお゛ぉ゛お゛……っ!♡♡」  射精を強請った瞬間、結腸弁にぐぽぉっ……♡と亀頭をハメ込まれる。さらには体重をかけられ奥の奥まで貫かれて抱き竦められた。惇嗣はもう何度目か分からないメスアクメで全身を痙攣させ、腸壁全体でチンポを包み込みザーメンを求めて締め上げる。 「っぅう゛……!!♡」  甘ったるく唸った喜勇が身を震わせて、亀頭からびゅるるるるぅっ♡と熱いザーメンが迸った。一度目を凌ぐ勢いの射精に腹の内を灼かれ、結腸でザーメンを飲み込む。  喜勇の射精が落ち着いた後も、惇嗣の体には甘い絶頂感が残り続けていた。すっかり性器と化した結腸をきゅむきゅむと締めながら、恍惚に呆けた顔のまま甘ったるく蕩けた声が止まらない。 「んぉお゛……♡ほ、おぉお……♡♡ぁう……♡♡♡」 「ふは、かわいい……」 「んぉ……ッ♡お゛、っほ……♡」  戯れに乳首を捏ねられると、結腸の弁が反応してぐにゅ♡ぐにゅ♡と咥えた亀頭を食んだ。いつの間にか性感帯にされた乳首を弄られるのが恥ずかしく感じて身を竦める。 「惇嗣のここ、もう俺の形になってるな……」 「……うれしい♡ぁう゛♡」  大きな手で下腹を撫でられ、喜勇だけの雌になったことを褒められているようでザワザワとした悦びが込み上げる。感情のままに呟くと、きゅ♡と強く乳首を摘まれて体が引き攣った。二度目の射精でやや力を失っていたチンポが、腹の中で硬くなっていくのが分かる。 「……またしたくなってきた……」 「うん♡またして……ッ♡おれの、いちばんおくで♡しゃせーして♡♡」  期待に蕩けた顔で振り向き、舌を突き出してキスを求めた。すぐに落ちてくる唇を貪りながら雄の顔を晒して見つめてくる喜勇に、きゅん♡と下腹が疼くのを止められなかった。  まだ尻の奥がソワソワして、体が落ち着かない。メスイキした直後みたいに頭がふわふわして、頭の方もセックスの最中みたいに浮ついたままだ。シーツが擦れるだけで肌から染み入るような快感が走って、無意識に鼻にかかった声が漏れてしまう。  シャワーを浴びるかと3回聞かれても唸るような返事しかできなかった自分を、喜勇が有無を言わさず風呂に連れて行った。ほとんど引きずられるようにしてだ。中出ししたザーメンを出さないと腹を壊すからと、世話を焼いているとは到底思えないギラギラした目で言う。嫌だ、自分でやると力の入らない体で抵抗したのに、猫みたいに首元を押さえつけられるとなぜかケツの奥がきゅぅ♡として従ってしまった。 「惇嗣腹痛くない?ケツは切れてなかったけど」 「ん……♡」  尻の中にぬるま湯を入れられ、ひり出すところまで明るい照明の下で全て見られた。全身に残る結腸姦の余韻もあり排泄の快感で甘イキし続ける惇嗣に、まだ中に残ってるから、と数回同じことをさせた。挙句の果てにはその様を見てまた勃起したチンポを、惇嗣の口を使って射精までした。  とんだ変態だ、ニッチな性癖だ、と詰ることもからかうことも頭を過るのに、反り返って血管を浮き立たせるチンポが唇に押し当てられたら涎が止まらなかった。自分の醜態を見て興奮して勃起したことも嬉しくて、カウパーを滲ませてビクついている先端が愛らしくて仕方なかった。喉まで使ってチンポに夢中で奉仕し、その間にまた何度か甘イキしてしまった。  そうして体も綺麗に洗われ、バスタブに満たされた湯の中で喜勇を背凭れにし後ろから支えられていた。後ろから回された手が惇嗣の陰毛の生え際の辺りを撫でる度、さざめくような快感が込み上げてくる。耳元でかけられる声も、時々首筋や肩口に吸い付いてくる感触も、全部快感に変換されてじわぁ♡と腹の奥に染み込んでくる。理性が正直止めて欲しい、放っておいてほしいと訴えるのに、ふやけきった心が触ってもらえるのが嬉しい、気持ちいいと馬鹿みたいに悦ぶからうまく拒否もできないでいた。 「惇嗣」 「ん……♡」 「まだ変な感じする?」  頷くと、喜勇の手が胸の方に這い上がって乳首に触れる。勃起して硬くなっている両方の乳頭を少しふやけた指先で軽く弾かれる。 「あ゛、ぅう゛……ッ♡」 「乳首ずっと勃ってる……痛い?」  首を横に振る。痛みはない。ただ、敏感になっているだけだ。喜勇はそこに爪を立ててカリカリ♡と引っ掻いてくるから思わず腰が跳ねた。湯が跳ねて水面が揺れる。恐ろしい勢いで駆け上がった刺激が、全身に広がった。 「は、……ッぁあ♡」 「かわいい声出た」  後ろから耳を食まれながら囁かれると、甘い熱が腰を蕩かせる。それだけで落ち着かずにいた体には簡単に火がついた。 「ん゛、……ぉ゛ッ♡はーッ、はー……っ♡」 「乳首も気持ちいい?」 「んン゛~……っ♡きもひぃ……っ♡」  喜勇の指は胸から離れず、優しく乳輪をなぞられる。膝を擦り合わせて焦燥感に耐える惇嗣は、けれど自分で触る選択肢はない。身を反らして喜勇の首元に頬を擦り付けて愛撫を享受するだけだった。 「きゆう♡」 「あんまり弄ってなかったのにもうこんな気持ち良くなれるんだ?」 「っうん♡きゆうがさわってくれるから、ぁ゛♡ふっ、ぅ、う゛♡」  両方の乳首に指の腹を押し当て、くりくり♡くりゅくりゅ♡と円を描くように捏ねられる。あ゛♡あ゛ぅ♡と声を漏らせば可愛い声と褒められて陶酔感が溢れた。 「惇嗣、乳首でイけそう?」 「そ、れは♡むりぃ♡……ぁ゛ッ!♡」  ぐっと押し潰され、腰が跳ねる。ビリビリと駆け抜けた快感は大きくて、喜勇の望み通りの事が起きそうな気配を惇嗣に感じさせた。 「大丈夫。勃起乳首クリクリされてこんな善がってんだからできるって」 「ん゛♡ぅ゛♡や゛、ぁ♡はッ♡ッ♡」  力を抜いた指が乳首をしつこく捏ねる。右も左も気持ち良くて、けれど一気に絶頂するような強い刺激ではない。じわじわと水位が上がっていくような快楽に、喜勇に縋り付いて耐えるしかなかった。 「は、ッ♡はぁ゛……っ♡あ゛ぅ♡ん゛ぃ♡きゆう♡も、乳首やだぁ……♡」 「なんで?気持ち良くない?」 「きもちぃ♡ぃあ゛ッ♡あ゛、ぅ゛ん゛♡や、め♡」 「やめない。集中して」  乳頭を扱かれながら、耳の中まで舐め回される。喜勇の低く掠れた声が脳に直接響いてきて、また水位が上がる。イきたい、頭がそればっかりになって、言われるがまま乳首を弄る喜勇の手の動きに意識が集中した。 「惇嗣」 「っは♡ッぁ、は♡は……ぁ゛ッ♡ぃ、ぃ゛あ♡」  喜勇の指に弄られて乳首が気持ち良くて堪らない。もっとしてほしいけど、もうやめて欲しいとも思う。ずっと気持ちいいが続いていて頭が馬鹿になりそうだった。けれど喜勇は手を緩めず、愛撫を続ける。 「ぁ゛ッ♡ぅ゛♡ぁ♡あ゛ッ♡あ゛っ♡きゆ♡♡」  くりゅくりゅ♡くにくに♡ぐにぐに♡しこしこ♡すりすり♡絶え間なく擦られ、捏ねられ、扱かれる。少しずつ水位を上げていたはずの閾値が急速に昇り始め、惇嗣は白む視界の中で喜勇の膝に爪を立てた。体が反り返って、頭を背後の体に擦り付ける。 「イケそ?」 「っは♡ぁあ゛ッ♡あ、あぅ゛♡イ、く♡ちくび、ぃ♡イク♡」 「うん、乳首でイって♡」 「あ゛♡ぃ、イ゛ッ♡イクイクイクッ……ぅ゛♡♡ぁ゛あああ゛――ッ!!♡♡♡」  言われた通りメスイキしたのに、喜勇の指は止まらない。絶頂した惇嗣を更に追い立てるように乳首を扱き続ける。ビクビクと体が痙攣しながら甘イキを繰り返すから、湯が波立って水面が揺れた。 「あ゛ぅ♡んン゛♡ひ、ぅ゛……っぅう゛♡」  崩れ落ちて湯に沈みそうになった体を片腕で引き留めた喜勇が、惇嗣の顎を掴んで振り向かせる。心得たように目を閉じ口を薄く開いて上向いた唇が重なった。熱い舌を受け入れて口内を舐め回されると、メスイキを続ける体が新たな快感に飛びついた。 「ん゛♡ふ、♡ぅ゛……」  クチュ♡チュ♡と唾液と舌の絡む音が響いて、脳が蕩ける。ふわふわと甘イキを繰り返しながら、惇嗣は喜勇の舌に蹂躙されるしかない。 「ん゛♡ぅ゛う゛♡ふッ……っ♡」  顎を舌先でくすぐられ堪らなく気持ち良くなる。舌を擦り合わされながらまた乳首を捏ねられ、込み上げる感覚に逆らえずにまだ甘イキしてしまった。 「は……っ♡きゆ♡もぉいい?」 「まだ」  回らない舌で終わりを訴えても、きっぱりと拒否されて逃げる頭を手の平で捕まえられる。また深く口付けられ、食べられそうだと思ったら舌を強く吸われて悦びに力が抜ける。 「ん゛ぅう゛……ッ♡♡ふ、ぅ゛……は♡」  やっと解放された口から唾液が垂れた。それを拭う間もなくまた乳首を捏ねられ、悦楽に染まっただらしない声が唇から溢れ出る。 「あ゛♡あぁ゛ー……♡」 「可愛い……乳首でイケたな」 「ん゛♡っはー……ぁ゛♡イ、ったぁ……」  乳首でメスイキしてしまっては戻れないのでは、という恐怖が頭の隅を掠める。けれどそれを凌駕する法悦と多幸感に抗えない。助長させるように甘く囁く雄の誘惑から、もう逃れられる気がしなかった。

ともだちにシェアしよう!