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第23話

「ここ、あたたまってきただろう」  後ろから腰をなぞり、前側へ到達すると、へその下あたりを指の腹でなでてくる。そこは、サカキとキスするたびにいつも熱がともる場所だった。 「ここに魂の棲家がある。私も同じだ。お前と深くつながると、熱が循環する。成人したのだし番ったのだから、できるだろう」  キス以上の深いつながり。それを予想して、経験のない葉太は体がぶるりと震えた。 「何を……するん……です……」 「房中術、と言ったらわかるか?高め合うための行為だ」  とっさに振り向いてサカキの胸を突き飛ばし、ベッド側へ離れて距離を取る。そばにいればいいのではなかったかと、葉太は焦り出す。 「経験がないことは知っている。私に任せてくれたらいい。ちゃんとよくしてやる」 「ち、近くにいないと安定しないって、言ってましたよね!?」  こくりとうなずいて肯定したサカキが、また距離を詰めてくる。 「そうだ。近くにいなければ口づけもできないし、交われないだろう」  ベッドぎわまで退がったところ、サカキに間近に詰め寄られてベッドへ腰を下ろしてしまった。 「受け身でいたらいい。ちゃんとここへ、熱を授けてやるから」  サカキは穏やかに笑っているけれど、その笑みが不気味に思えてしまう。  とんでもない約束を飲んでしまった。  思っているとサカキは、ベッドへ腰を下ろした葉太の両脚の間へ腰を下ろす。 「とはいっても、急には無理だろう。よくなることから覚えていったらいい。まずはこちらからな」  ズボンの前面を突かれ、他人に触れられたことのない場所への刺激に、葉太は小さく跳ねる。 「毎日少しずつすれば、すぐ慣れる。大丈夫だ」  そう言われても、と抵抗しようとしたが、サカキは勝手に進めていく。自分でするのとは違う刺激に、翻弄され始めてしまう。  ちらとのぞき見たサカキは、優しく嬉しそうな顔をしていた。 【完】

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