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第23話 痩せる
あの日から月夜見はなんだか、痩せていった。
「月、なんだか、痩せてきたな。
一体どうしたんだ?」
部屋の中でいつも月の後ろに狐の影が見える。
「玉藻、何で月に取り憑く?」
「あのぅ、私は月様が好きになったようです。」
「なったようっておまえ、自覚がないのか?」
「はい、月様に引っ張られるのです。」
摩利彦が月に問いただす。
「おまえ、何かお社から持って来てないか?」
「ごめん、余りにも綺麗だったから、持って来ちゃった。」
そう言って手を差し出した。握られていたのは勾玉!
玉藻が
「あっ、返して。稲荷社のお宝。
弥勒様のものなの。
無くしたと思ったら、月様の身体から気が立ち上って。返してください。」
「ごめんよ。あまりにも綺麗で持って帰って来ちゃったんだよ。」
あの稲荷社の神棚に置いてあったと言う。
「弥勒様に試されたの。引っ張られたのはこれね。月ちゃん危なかったわ。」
それをきっかけに玉藻が月のそばを離れない。月が学校の帰りは必ず稲荷社を通ってショートカットして帰る。玉藻も付いてくる。
狐と人間?しかもこの狐は神の使い。
学校では、綺麗な顔をした頭の良い月夜見は人気だった。よく告られる。
いつも摩利彦に守られている感じも女子の心を掴んでいる。
「あの兄弟、絵になるわね。摩利くんも素敵だけど月くんが可愛い。守ってあげたい。」
「摩利くんがめっちゃ強いから、守ってあげる必要ないけど。」
「あたしは摩利くんがいいな。守ってもらいたい。いつも一緒に通学したい。」
おもしろくないヤンキーたち。
タスクはたまに叔父貴のホストクラブに顔を出している。18才になったときに店に顔を出すことを許された。
叔父貴が社長をやっている『クラブ ディアボラ』上品なクラブだ。普通のホストクラブのように騒がしくない。
タスクはここで本物のイケメンを見ている。
だから、軽はずみにタトゥーを入れない。
超絶イケメンでナンバーワンを長く張っているレオンさんは、片腕にタトゥーを入れているが、普段はスーツで見えない。これ見よがしのガキのタトゥーとは一線を画している。
摩利彦に肘打ちで鼻を折られた赤頭の柴田は、密かにタスクに憧れている。
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