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第24話 ストレートヘア

「綺麗だが邪魔だから何かで結べ。」 体育教師堂島にタスクが注意された。 サラサラストレート金髪のタスクの髪がバスケットをやるのに邪魔だと言われた。 「何も結ぶもの持ってません。」  タスクの言葉に月夜見が黒い輪になったゴムを渡してくれた。月夜見も長い黒髪のストレートヘアをいつも一つに束ねている。予備に持っているのか。 「あ、ありがと。」  素直に髪をまとめる仕草がカッコいい。 「金髪維持すんのも大変だろう。 柴田みたいに坊主にしろ。」 「真っ赤でもいいんスか?」 「まったく、おまえらは生まれた時のままで十分カッコいいのになあ。」  意外と話せる体育教師の堂島は、困った時には頼りになる。生徒から好かれている。  月夜見はタスクのサラサラの金髪に見惚れた。 (綺麗だな。柔らかそうだ。触ってみたいな。) 「いててっ。」  姿の見えない狐に尻を抓まれた。 狐は昔から何かを抓むのが得意だ。特に自分のいたずらを隠蔽するときには抓んでくる。 「玉藻、俺に取り憑くの、やめろよ。」 (だって月のことが好きなんだもの。) 耳元で囁かれた。  みんなからは見えないから変な奴だと思われる。月の長い黒髪はかなり素敵だ、と狐は思う。  体育館には体操着の女子もいる。今日の授業は女子もバスケットらしい。  女子がウダウダしている。堂島は目ざとく見つけた。 「白石、今日は見学しろ。終わったら保健室に来い。」  みんなノリノリの喧嘩腰のバスケットの試合が終わった。  チャイムが鳴って座り込んでいた白石冬美を女子たちが気遣う。  保健室では養護の先生と堂島が待っていた。 「先生,汗臭い。」 「ああ、悪い悪い!ちょっと気になったんでな。」  養護教師の谷口と、堂島が訊いた。 「白石さん、生理はどう? キチンと来てる?」 「はい、いえ、遅れています。 検査薬で見たら妊娠してるって。」 「相手の人は大人?」 「いえ、同級生です。」 「知ってるの?」 「はい。」 「なんて言ってるの?」 「結婚して生めって。」  泣き出してしまった。

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