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第104話 新月の夜

 月は、スマホの電源を落とした。 それでもM2は、いろいろなところから月の生活にアクセス出来るだろう。 ・・私は月の嫌がる事はしないよ。 少し眠ろう。疲れた。  決して疲れるはずのないM2が気を使ってくれる。 「俺たちも夜は眠るよ。」  夢を見ている時の脳の中には入らない、とM2に約束させた。何でも出来るM2の高度な理性に期待するしかない。  海斗と一緒に眠ることも慣れた。 「見られているようで気になるかい?」 「いや、スマホのレンズを塞いでおけば大丈夫だってM2自身が言ってたから。  俺はその言葉を信じるよ。」 海斗が笑って抱き寄せてくれる。  甘いくちづけに夢中になってしまう。 「海斗は信じられないかもしれないけど 出雲には神様がいる。」 「うん、信じられないな。」 「俺と摩利は神様と一緒に育ったんだ。 いろんな神様がいる。」  海斗に出雲の話をした。 「八百万(やおよろず)の神は既成宗教とは違う。それぞれが長く生きている。いや死なないんだ。」  信じ難い話を始める月に、海斗は静かに聞いていた。 「朝には日が昇る。夜には月が出る。 森羅万象の営みが全てだ。  俺はいつでもそれを信じている。」  ベランダのガラス戸を開け放して二人で夜空を眺める。 「今夜は新月かな。暗いね。」  海斗が優しく頬にキスした。 「月を読むのかい? ここで。」  頭を撫でて言った。 「月夜見って、夜を統べる役目なんだ。 神話にはいろんな話があって、俺のはただの名前だけど父さんとじいちゃんがつけたらしい。  何か意味を感じる。」  海斗が優しく耳を噛む。唇が首筋を這ってくすぐったい。 「はあ、あ。」  二人でする事にも少し慣れた。 「月が出てないから真っ暗だ。しよう。」  そう言って海斗が下着に手を入れた。 「可愛いな、月のお尻。」  月も海斗のモノに手を伸ばす。 お互いに最初の頃の抵抗はなくなった。 窓を開け放って開放的なセックスをする。  足を掴まれて広げられてローションをまとった指が入れられた。海斗は手が大きい。  長い指が入ってくると、いつもはしたなく感じてしまう。 「海斗、入れて。」  月の感じるところをよくわかっている指。

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