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君の隣いたいから 15
帰国すると報道陣が待ち構えていた
次々とフラッシュがたかれる。
その場で婚約者のことを聞かれる。名前なんて明かすつもりはない
「すいません。今夜の会見でお話しします」
それだけを話し足早に車に乗る。
帰国してお世話になる事務所へ挨拶に行く。
「帰国して早々無理を言って申し訳ありません」
「いいのよ。お相手はもう知ってるの?このこと…」
「いえ…会見で…きっとあいつは気付いてくれる。でも…うまくいかなかったらすいません」
「その時はその時よ。いくらでも話なんて出来るから。うまく行くこと私も願ってるわ」
「ありがとうございます」
「でもまさか本命が日本にいるなんてね」
藤の顔を思い浮かべ笑う…長くあっていないけれど藤は変わっていないかな?どんな風になっているんだろう…
「ふふっ…本当に大切なのね。その子が」
「はい」
「あまり動き回らない方がいいかもしれないわね…時間まで休んでる?疲れたでしょ?ゲストルームが空いてるから」
「では…お言葉に甘えて」
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