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第93話
「ら、らめれ……っそこ、おちんちんっ」
「うん。都筑くんのおちんちん、私に食べられちゃってるけど?」
ねとりと唾液? いや、唾液だけじゃない、僕が出しちゃったいろんなものも絡めながら、舌が糸を引く。
飴のよう舐められている!
口の中で転がされている!
喉奥で味わわれている!
「あ……あ……しょん……っそんな……食べ ちゃ 」
「君の料理はすべて美味しい、じゃあ君が美味しいのも道理だ」
きっと頭がはっきりしていたら、そんな道理は理屈が通らないとはっきり言い返すことができただろうけれど、脳みそが溶けて耳から流れ出してるんじゃないかって感じになっている僕には、もうそれが世界の真理に思えた。
「ひゃい……そ、でしゅ……」
トーマの完璧な顔の目の前で、僕の弱々ちんちんがピュクピュクと甘イキの涎を溢れさせている。
恥ずかしくて、情けなくて、今すぐここから逃げ出してしまいたいのに、艶やかな唇が傍で震えるともう駄目だった。腰をへこへこと動かして、トーマの唇に……またパクリと一口で食べて欲しくて……
「め、めしあがって ぇ」
「食べていい?」
トーマの指先が涎を垂らして硬く張り詰めてる先端に触れようとして…………やめる。
「食べていい?」
問いと行動は同じだ。
僕は期待に満ちて、うるさいくらい鳴り響く鼓動を感じながら待って……離れていく指に絶望を覚える。
「許可が出ないのに、食べられないな」
「あっあっ……た、食べて! 僕を食べて下しゃ……ください!」
もう触れて欲しくて歯がガチガチとなるほどだ。腹の奥は切なく収縮して、埋まらない悲しさに泣いているようだ。
僕は夏の日を弾くソーダ色の瞳を覗き込み、両方の頬を包み込んで懇願した。
「トーマ、しゃま、の……おちんちん、くださ…………」
Ωの……いや、人としてのプライドなんてどうでも良かった。
目の前のいい香りのするαの精を受けたくて……受けたくて……犯してもらいたくてたまらなくて……
「ぁ、あっ……っっ」
「唇噛まないで、ちゃんと私に何が起こってるのか教えてくれないか?」
「おし……?」
教える?
「あ、あつ……熱い、ちんちんが……やけちゃう」
「焼けないよ」
「いい、匂いのする、トーマ様が……」
「トーマだ」
「トーマ……のフェロモンが……大好き……」
吸い込むと脳を痺れさせる。
今まで嗅いできたαのフェロモンはフェロモンじゃなかったんじゃないかって思わせるくらい、トーマの匂いは濃密で甘く、とろりと粘度を持っているかのように絡みつく。
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