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第99話

 内臓を揺さぶるような圧迫感は確かに苦しいはずなのに、それと同時に多幸感が満ちて、頭の中がクラクラと酒に酔ったようになって痺れていく。  火傷しそうな熱が、すっかり覚えてしまった僕のいいところをゴリゴリと刺激して…… 「ああ、ほら、固くなってきてるね」  長い指に弄ばれているのは僕の股間なのに、主導権は僕じゃなくてトーマが持っているようだった。  少し感覚を取り戻したソコをそっと持ち上げて緩く擦りながら芯を持つか確認して、だらしなく垂れた先端から先走りを流しているソコを、指先で丁寧に弄り始める。  カリのくびれや割れ目の柔らかな部分、その奥の細い穴まで刺激のために指を這わして…… 「ゃ、ゃっあっあああああっ!」  トーマが散々体内に快感を与えて溜め込んでいた衝撃が、トーマの手技に誘われて腹の奥からせり上がるように湧き出してくる。  出さなきゃ体に悪いって言われたのに、今これを出してしまった際に僕は正気でいられるのかすらわからなくて…………  悲鳴ではなかったと思う。  幸いにもトーマが口をキスで塞いでくれていたから、ルカが起き出してくるような大声を上げることはなかったけれど、体は放心して股間からぽとぽとと何が垂れているのかなんて考えたくなかった。 「ぼ  ぼく  は、家政夫、失格ですぅぅぅぅっ」  自分の体から飛び散ったあれやこれやを拭き取っているトーマを止めることもできず、手を上げることすらできないほど疲労困憊の僕は……僕は………… 「役立たずだぁ…………」 「そんなことない。初めてで床の上、しかも   」  視線はゴミ袋に向けられている。  放り込まれている、中身のたっぷりと入った使用済み避妊具の数を僕は知らなかった。 「……たくさん、無理をさせたね」  トーマは手慣れた様子でお湯で絞ったタオルをそっと僕の顔に当てる。 「簡単に拭くから、あとできちんと風呂に入ろう」 「では、お湯を溜めてきま…… っ」  べちゃりと倒れ込んだ僕を笑いながら撫で、トーマは動かないで寝てなさいって行って、お風呂場の方へ行ってしまった。  どんなにハードな一日だったとしても、寝るのが遅くなったとしても、毎日起きる時間は決まっている……というか自然と目が開く。  パチ っと目が覚めて、「変な夢を見たな」ってまず思った。  もうすぐ発情期だからそのせいで見てしまったんだろう、雇い主を相手にやらしいことをしてしまった……今日は顔を合わせるのが気まずなって思いながら体を起こして……  隣で何食わぬ顔をして眠っている雇い主に飛び上がる。 「へっ⁉︎」  ささっと周りを見回すと……ここは……リビングだ。  そこに僕の部屋にあった布団が持ち込まれて、二人で転がっている。    

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