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第1話

春を迎え、入学式の時期だった。 俺の名前は花梅竜二。 上に姉ちゃんがいて、父ちゃんと母ちゃんもいる。 カッコよくて強い自慢の姉ちゃんに、男らしくて同じくカッコイイ父ちゃん。 母ちゃんも優しくて、みんな俺の自慢の家族だ。 そんな俺も今年で小学六年生。 来年で中学生になるのかと思うとソワソワするし、小学校の最上級生ってだけでドキドキする。 少しずつ大人の階段を上っているのかと思うと不思議な感覚だった。 いつも学校の帰り、俺は寄り道をして行く。 俺は家にまっすぐ帰っても宿題とかあるし、母ちゃんの家事を手伝うのも面倒くさい。 その中、うろうろと学校から離れ、歩いていたらポツンとコンビニを発見した。 ここら辺は田舎で、土地が余ってるから駐車場の広いコンビニが各所にある。 俺の学校はそこまで厳しいところじゃないから、コンビニで寛いでても怒られることはない。 「ここ学校からちょっと遠いし、穴場だな!」 好奇心が勝って店内へ入ると、人は全然おらず、ガラガラだった。 雑誌コーナーに漫画本が置いてあるから、立ち読みをしたりと時間をつぶした。 店員はちょっと髪の毛が肩につく程度まで伸ばしたちょっと暗そうな眼鏡をかけたお兄さんが一人だけだった。 様子を見ていると、店内の吐き掃除をしたり、外に出てゴミをまとめたりしている。 親もよく言うし、テレビでもよく聞く「人件費削減」ってやつなのかな? 大人の世界ってなんだか色々あって面倒くさそうだなぁと子供心に思い、夕方になると家に帰った。 店員のお兄さんが店の外の吐き掃除をしながらこちらを見ていたけど、特に俺は気にしなかった。 *** いい穴場を見つけたと俺は浮かれて、毎日学校帰りは飽きもせず、コンビニへ寄った。 お小遣いはあまり持ってないから、いつも買い物はしなかった。 本当は欲しいものとかあるけど、買える金額が持ち合わせていないからだ。 今日も変わらず、雑誌コーナーで漫画を立ち見していると、いつもの店員のお兄さんがこちらへ歩いてきた。 も、もしかして怒られるのかな?と俺は少し怖くなった。 けど、店員のお兄さんはただ俺の顔を覚えていたから声をかけただけのようで、 「また来たね」 と優しく声をかけてきてくれたんだ。 まさか話しかけてくるとは思わなかったから俺は思わずビックリして、無言でうなずくことしかできなかった。 お兄さんは俺の顔を見ると満足そうに笑顔を浮かべ、俺の坊主頭をポンポンと軽く撫でて、仕事に戻っていった。 この日をきっかけに俺はどんどんこのコンビニにいることが楽しくなり、居心地が良くなっていった。 お兄さんの名前は、河崎正義というらしい。 俺が、「お兄さん」って呼んでると、何故かお兄さんは「正義でいいよ」と言ってきた。 なんだか大人っぽい感じがして俺は嬉しくなって、店員のお兄さんのことを「正義」って呼ぶようになった。 お兄さんは俺のことを「竜二くん」ってわざわざ君付けで呼んできてくれる。 俺が呼び捨てだから、竜二でいいのに、お兄さんは「それでいい」というんだ。 大人ってわからないなあ。 毎日学校で勉強をやって、友達と遊びもせず、俺はコンビニへ寄ってお兄さんこと、正義と交流を続けて、気が付くと半年がたっていた。 暑い夏も残暑となり、ジメジメとした暑さが続いた。 俺はこの日、初めて、正義の家に遊びに行った。 *** 正義の家は、意外と俺の家から近い所に建っていて、少しどころか結構ボロイアパートだった。 二階建てのアパートの一階に正義は住んでいて、俺は靴を脱いで上がった。 部屋は狭くて、台所と居間しかなかった。あとお風呂とトイレ…かな。 荷物も少なくて、本棚に何か色々入ってたけど、片付いててスッキリした部屋だった。 押入れがあるから、布団とかかさばるものはそこに閉まってるのかな? 扇風機が置いてあって、部屋はとても蒸し暑い。 汗がじんわりと肌を伝って、俺が汗をぬぐっていると正義が、 「汗でも流そうか」 と声をかけてきた。 「けど俺、着替えがないよ」 「大丈夫だよ。乾燥機も置いてるから、お風呂入ってる間に服も洗濯しちゃおう」 「それならいいや」 ボロイアパートに住んでるのに乾燥機は置いてあるんだなぁと思い、けど特に気にはしなかった。 俺は正義と一緒に服を脱ぎ、洗濯機を回して、お風呂場へ入った。 「竜二くんって結構骨太だよね」 「へへん、牛乳大好きだからな!」 「そかそか」 ざっとシャワーで正義が俺の体にぬるめのお湯をかけてくれて気持ちが良い。 お風呂は既に沸いており、用意周到だった。 頭から順に正義が、坊主頭だからシャンプーなんかいらないのに、わざわざ洗ってくれる。 ちょうど痒いところに当たって気持ちよくて、俺は笑顔で目を瞑って正義に身を委ねていた。 「体もついでに洗ってあげるよ」 頭を流し終えると、正義がアカスリは使わず、手で石鹸を泡立てて、俺の体を洗ってくれる。 正義は以前聞いたけど、26歳の大人だから、手が大きい。 背中をさするように泡立てて洗い、俺の胸のあたりに手を伸ばすと、乳首のあたりを軽く指先で撫でられた。 俺はビックリして、思わず動いてしまい、足もとが石鹸の泡で濡れていたため、勢いよく滑って正義の上に倒れこんだ。 「いたた…ごめん、正義」 「大丈夫だよ。怪我はないかい?いきなりごめんね」 俺の背中のあたりに少し硬い感触がして正義の体温のせいか熱かった。 何だろうと疑問に思ったけど、それよりも自分のせいで正義が怪我をしたのではないかと不安になった。 けど正義は、特に気にしたそぶりもなく、また丁寧に俺の体を、手で泡立てた石鹸で洗ってくれた。 「ちょっと前のほうも失礼するよ。竜二君」 「う、うん…」 耳元で正義で、ボソッと言い俺は少し腰のあたりが痒くなった。 前のほうって…?と思ったら、正義は俺のちんちんを手にとり、石鹸で洗い始めて驚いた。 「なっ!ここくらい一人でできるよ!」 「そう?ちゃんと洗わないとばい菌が入っちゃうよ?」 「そ、そう?」 「うん」 俺のちんちんを正義が触って洗っているとき、なんだかゾクゾクして気持ち良いような、変な感覚がした。 なんでこうなったのかわからないまま、正義は、 「竜二くんはまだ肌がすべすべだねぇ」 と、ご満悦な様子で俺の体を、太ももから足先まで撫でるように、さするように洗っていく。 さっきの変な気持ち悪いような良いような感覚は収まり、俺の体を洗うのは終わった。 「俺も、正義の体、洗ってやるよ!」 「じゃあ頼もうかな」 正義が浴室に直に腰かけ、俺が立ち上がって、正義の頭をシャンプーで泡立てて洗う。 眼鏡をかけていたときは陰気な感じがしたけど、素顔の正義は整った顔立ちをしていて、目が大きくまつ毛が長かった。 少し女のひとみたいな顔立ちだなぁと思いつつ、頭を洗ってシャワーで流していると、俺はとある箇所に目がとまった。 正義の股間のちんちんが半分立ち上がっているのだ。 「ねえ。正義」 「なんだい?」 「正義のちんちんが少し立ち上がってるんだけど、大丈夫?」 「どうかなぁ」 俺は不安になって正義のちんちんを手で触ると固くて熱かった。 さっき俺が正義に倒れこんだときに背中に当たったのはこれだったのかなぁと思った。 学校では性教育についての授業は習っていたけど、こんな現象が起きるのか俺にはよくわからなかった。 「ねえ竜二くん」 正義が困った表情で俺を見てきて、まつ毛の長い綺麗な眼に、ドキンとする。 「良かったら助けてもらえないかな」

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