4 / 4

第2話

「とにかく帰ろう」 そう言って立ち上がり、汚れた部分を叩き払う。 にしても。足首を掴まれた感覚がなかったら……危ない所だった。 「ふふ、嬉しいわ」 「ん?」 「今度はちゃんと、助けてくれたんだね」 パンパンと土を払っていると、背後から洸太の意味深な台詞が聞こえた。 心なしか、洸太の額がぱっくりと割れ、血が噴き出しているような気さえ…… いや、んな事ある訳ないだろ。 「立てるか?」 振り返ると洸太は、こめかみ辺りを押さえて踞っていた。 明るくしていたけど、相当痛いんだろう。 「ほら」と手を差し伸べると、俺を見上げた洸太が満面の笑みを溢す。 「やっぱ、好きや」 「はいはい」 重ねられた手。 掴んでくんっと引っ張り上げると、俺の隣に立った洸太が恋人繋ぎに変え、口元を歪ませる。 「……もう、逃さないからね」

ともだちにシェアしよう!