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エピローグ

 その後、俺は谷に別れを告げてヴァンパイアの里に移った。  ヴァンパイアの一族は俺をあたたかく迎え入れてくれた。そして、ヴァンパイアと共生するルネーの民族も俺を歓迎してくれた。  ルネーの民族の族長にダーダリオンの話をすると、族長はその紋のつけなおしができるか試してみようと言ってくれた。そこで、ダーダリオンをヴァンパイアの里に一度呼ぶことになった。  俺はその旨を手紙に書いて人間の父母に送った。  ヴァンパイアの里から人間の街まではかなりの距離があるが、そこはヴァンパイアの僕であるコウモリたちが頑張って届けてくれた。  十日ほどすると手紙の返事が届いた。  俺はその手紙を読んで、慌ててボリスの執務室に飛び込んだ。 「ボリス!」 「どうかしましたか、ハル」 「た、大変だ!」 「?」 「みんな来るって!」  手紙には、ダーダリオンに乗って人間の父母、ダット、モーテス、フィーダーくんが来ると書かれていた。  ボリスは笑った。 「それはいい。皆さんに楽しんでもらいましょう。串刺しの里は景勝地ですからね」 「に、人間も来るんだよ?」 「ルネーの民族はもとから人間ですよ」 「獣人も来るんだよ?」 「ヴァンパイアはもとから魔族側です」  俺はうなった。 「たしかに……」  ボリスは言った。 「我々が友好を育むことは世界平和につながると思いませんか?」 「それは、そうかも……」  俺は笑った。  世界平和。  そんな大げさなものではなくとも、みんな仲良くできるのはいいことだ。  俺のお見合いの旅――旅というよりも珍道中といった方がただしいような――がつないだ縁は、これからも続いていくらしい。

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