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── CUT 2 ──
ヨークシャは、サマエルに、優しく頭を撫でられていた。
「ヨークシャ」
サマエルさま。
サマエルさま。
声が出なくてふわふわする。
サマエルは美しい微笑でヨークシャの体をその《ナカ》で包み込んだ。きもちいい。
「おいで、いい子。いい子」
サマエル。
「うわあっ!」
バクバクとする心臓を押さえつけて、ヨークシャは飛び起きた。見上げるとベッドでは全裸のサマエルがムニャムニャと寝ている。また、あれだけ言ったのに全裸で寝ている。
ヨークシャは息を整えた。
あんなことになったから。ごそごそとヨークシャはタオルケットをずらしてサマエルの体にかぶせる。
ヨークシャはその日、今日も今日とて、掃除屋の仕事を終えて、サマエルの待つ自宅のアパートへと帰宅した。
今日は天使の数が多く、帰り支度をする頃にはすでに夜になっていた。部屋に向かうと甘い匂いとともに、サマエルがモニターを見ながら何事か、もぞついていた。
顔を見るとかすかに赤い。一瞬風邪かと思って、近寄ると額に手を当てる。
サマエルらしからぬ悲鳴が上がった。
「ヨークシャ……」
視線の先をたどっていくと、なんとサマエルの美しい指先がスカートの下をイジっていた。ヨークシャは気絶しそうになった。サマエルが見ていた自宅テレビのエンターテインメントは、よりにもってSMチックなAVだ。夜だから。
「ヨークシャ、触診してください。ここが、おかしくて」
「そういうのはひとりでしたほうがいいって、きまってるから、俺に言っても意味がないです」
ヨークシャは狼狽して、自分でも何を口走っている状態かわからないまま、おやすみを告げようとして、体をサマエルに押し倒された。すごいちからだ。
「体が、実体を持つと、このように苦しいのですね。人はよくたえていると思います」
ありがとうございますとでも言えば良いのか?
「主は人に繁栄以外の射精を禁じ、天使には射精自体を禁じておられる。……は、ヨークシャ……苦しい……です」
さきほどは無垢を装っていただけだということが判明して、ヨークシャはあまりのトラップにめまいがした。
サマエルが潤んだ目でスカートをたくし上げる。小さなペニスからはよだれが垂れていて、時折空気にさらされてピクンと触れている。その下の膣はぐしょぐしょに濡れていた。
そこからは苺のような、みずみずしい匂いがしている。
「ヨークシャ……収める方法を、教えてください」
ヨークシャはまたもや気絶しそうになりながら、浅い呼吸でナントカ言葉を紡ぐ。
「触らずに、じっとしていたら、収まりますよ」
「……やだ」
やだってなんだ。サマエルは期待した眼をしていた――というのは、やはりヨークシャの思い上がりに違いない。
「ヨークシャ」
ヨークシャはその細い太ももを両手で持ち上げた。
蜜壺に溜まった蜜を、舌ですくい上げる、ではない。
まるで抉り貪るようにほじくった。だって、サマエルのそこはあまりにおいしい。人間の体臭や体液臭とはまるで違うのだった。舌で縦横無尽に暴れ回る。そのたび逃げ腰になるサマエルの下半身がたまらないとばかりに捩れる。チラリと上を見ると、苦悩するような無表情で、頬を赤らめている。
掃除機が詰まったような濁音で吸い上げて、ちろちろと小さな突起をなめ回す。そこだけ優しくかわいがるようにするから、鼻に掛かったような吐息がサマエルから零れるのを、ヨークシャは震えるような気持ちで聞いていた。
「んっ、……んぅ♡」
ちゅぱっ、ちゅぷっ、じゅぶぶぶ。例えるならそんな音で、ヨークシャはサマエルをなめ回した。
ひとつ考える。サマエルも、この体では排泄するようだった。だから、考えたが、考えた結果としてどうでも良くなって、尻の穴も舐めた。小便するところも舐めているなら、今更だ。
「はうっ♡♡」
サマエルは大きく体を跳ねさせて尻をグネグネとくねらせた。膣より反応が良い、これは尻の方が好きだとみた。ヨークシャはサマエルを喜ばせたかった。現状がすでに信じられなくて、半分興奮に現実逃避も混ざっている。だからだ。飛躍するように、《ご奉仕》に熱が入る。
それに、サマエルは尻の穴すらも甘かった。
「ヨークシャ、♡ ヨークシャだめ♡ そこはだめぇ♡♡」
だめとは、好いってことだろう。ヨークシャは決めつけて、尻の穴に尖らせた舌を侵入させた。
「あああっ♡」
くぽっくぽっ、といやらしい音を当てて抜き挿しする。ヨークシャは人差し指をサマエルのアナルに押し当ててぐにゅう~♡ と押し込んでいく。
「はあ、あ…ぁ…♡」
そしてぐぽんっ♡ と引き抜く。
「ぉ、おおあ♡♡」
サマエルの体は緊張したようにビクンと跳ねる。何度も何度も、指を入れては一気に引き抜く。摩擦で指先が痺れていた。サマエルもきっとそうだ。尻がジンジンと疼いているはずだ。
そう思うと、不敬にもヨークシャのそれも反応していた。主は繁栄以外の射精を禁じ、天使には射精を禁じている。
――だったら、サマエルのまんこに入れたら解決するのでは?
何も解決していないのに、そう思ったのは興奮がピークに達していたからだ。ヨークシャはそうだそうだと自分を持ち上げる。独り相撲だ。
ヨークシャはサマエルの尻穴をもてあそびながら、口を再び膣に近づけた。高速でれろれろと動かしただけで、びくん、とサマエルが跳ねて歓喜の声を上げた。
サマエルの豊かなカーブをつくる腰をつかみ、ヨークシャはズボンを下ろした。
「ヨークシャ……?」
ガチャガチャとせわしなくヨークシャは下半身を露出する。ヨークシャのそれは大きかった。人より大きいので、よくいじられた。立派なもんじゃないか、嫁さんも泣いて喜ぶだろうナア。とかなんとか。
サマエルをみる。
ドキドキと胸が高鳴っていた。よろこばせたい。サマエルを喜ばせて、天国より好いものをみせてやりたい。
だというのに、サマエルは。
「こ、こわい」
怖い。
「わたしは……そんなの、いらない……」
脅えた声で言うから、ヨークシャは――しずしずと、前を戻して、再びサマエルの下半身を抱え込んだ。
あんあんとサマエルの甘えた嬌声が響き渡る。
ヨークシャは彼のペニスを縛り上げて、射精しないようにしたあと、存分に膣と尻穴を舌と指でかわいがった。
「ァ、ヨークシャ……ふ、ンン♡」
ぷりぷりした唇に、甘えるように指をくわえながらサマエルはヨークシャを見下ろしている。くそったれ。
サマエルは足を大きく開いた。
「もっと、して。もっと舌でくぽくぽってして、ヨークシャ♡」
チンポが破裂しそうだった。でも耐えた。ヨークシャはサマエルの股の間に根ざしたスケベ虫だ。そんな気分で自分に催眠を掛けた。奉仕のための、ヨークシャだ。
「あ、あ♡ あ、ヨークシャ♡ よーくしゃ♡」
太ももがグラインドして、M字開脚を作った。サマエルは足の裏に手をさしこんで持ち上げている。
スケベだ。スケベすぎる。
「ヨークシャ、舐めて……」
ヨークシャはがっつくようになめ回した。すすり上げて、吸い上げて、顎をいっぱいに動かして舌で暴れ回る。
「あん♡ はん♡ は、うう♡」
「おまんこきもちいい、って言って」
ヨークシャは耐えきれず、自分のそれを取り出して、シコリ出していた。
「なに、」
「おまんこきもちいい、って。サマエルさま。言って」
サマエルは一度逡巡するような顔をしたあと、あついため息をつきながら、言った。
「お……まんこ、きもちいい」
言った途端、サマエルのそこがきゅっ♡ と締まった。
ああ。
天使になんてことを言わせているんだ、俺は。と、ヨークシャは思った。
「もっと言って」
「おまんこきもちいい♡ おまんこきもちいい、あう♡ ヨークシャっ♡」
ヨークシャは舌をズボズボと濡れ濡れのまんこに激しく抜き差しして、ついでに尻穴にも指を突っ込んだ。両方から攻められる快感に、サマエルは目を白黒させる。
「あっ♡ あぁっ、あ…ぁああ…っ♡♡」
びくびくびく、と跳ね上がるサマエルの体を押さえつけながら、ヨークシャは天使の蜜をのみ上げて、ひとり切なく射精する。
ハアハアと、荒い呼吸が部屋に満ちていた。ヨークシャの息だ。
サマエルは。
「ヨークシャ……どうか。まだ、足りないのです……♡」
姿勢を後ろからに変えると、見せつけるように足を大きく開いて、大きな尻を突き出した。
「お尻舐められるの、好き……♡ ヨークシャ……」
頭がおかしくなる。逝かれる。このままじゃ天国行き切符もらう前に死んじまうよ。
ヨークシャはサマエルの尻に顔を近づける。
鼻筋でゆっくりと愛撫するように尻穴の皺までを撫でた。
「あ、…よ…ヨークシャ……それすき♡」
ヨークシャは口を近づけて、ぶるるる、と唇を震わせる。サマエルが驚いたように尻を揺らした。
「ヨークシャ、♡」
「エロすぎる、おかしい、こんなのは……間違ってる……」
サマエルはヨークシャの言葉にきょとんとする。するな。
「間違っているなら、きっと堕天しています。《まだ》間違えていません」
それは慰めのつもりだったのか? ヨークシャは再びあやすようにサマエルのそこを舐めだした。
ああ、美味い。ここに擦りつけて、気持ちよくなりたい。
尻だったら良いのではないか? 突っ込まなければ良いのでは?
『こわい』
サマエルの脅えを思い出して、その思考はしなしなとしぼむ。
「おまんこきもちいい♡ ヨークシャ、おしりのおまんこも、いっぱいして♡」
あああああ。
「いっぱいする、します。させてください」
ヨークシャは指を増やした。
壱本、弐本、参本。サマエルはよがり狂っている。
「はアッ、はあ、ハア♡、あ…んん、ぅ♡ ふっ、ん……♡」
媚びるような、甘えるような、鳴くような、あるいは切ながって全部のような鼻に掛かった息だ。
天使が尻穴をほじくられて、こんなになっている。
ヨークシャは思った。いっそ堕天させたい。こんなもん。
「なにかくる、ヨークシャ、ヨークシャ……止めて、止まってっ♡」
ヨークシャは今度こそ聞かなかった。収める方法なら教えたのに、やだといったのはサマエルのほうである。
「ヨークシャ…どうして…♡ このままだと、いけないのに……っ♡♡」
サマエルは泣きそうな顔をしていた。ヨークシャはそれをみてどきりとする。罪悪感のようなものが沸きつつあったが、サマエルが相変わらず指を唇で吸いながら、甘い声で泣いているから、すぐにどうでも良くなった。
「大丈夫ですよ、サマエルさま。俺の方法だったら収まるから」
「ヨークシャ、」
ヨークシャはサマエルの乳首を探り当て、きゅっ♡ とつまみ上げた。
「ゃっ!?♡♡♡」
と、同時にサマエルの淡い桃色をした尻穴が強く伸縮した。
びしゃびしゃと股から大量の潮が吹かれて、ヨークシャの顔は水浸しになった。
「あ、あ…♡ ヨークシャ……♡」
いずれの穴も、信じられないものを確かめるみたいな動きで余韻を貪っている。
「ヨークシャ……」
「なんですか」
「先ほどのは、なに……♡」
小さな声だった。不安がるような声に、ヨークシャは思わず意地悪を言った。
「サマエルさまが神に近い証拠です」
「不敬……です……」
サマエルはもぞつきながら起き上がると、小さく首を振ってヨークシャを見た。
「ヨークシャ、次から早く帰ってきてください。夜のエンターテインメントは恐ろしいです」
エンターテインメント狂いのサマエルをして、AVは刺激が強すぎたようだ。見なければ良いだけだろう、と思うのに、サマエルは、
「ヨークシャが居ない間、沈黙が耐えがたいのです」
と言った。
それは何のために耐えがたいのか、聞きたかったのに耐えてしまった。ヨークシャは天邪鬼な自分を責める。
「エンターテインメントでは、女がいやだ、だめだと言っても、男はやめなかった。あの映像と、同じ事をヨークシャはしました」
審判の時が急にやってきてヨークシャは震えた。しかし、サマエルは微笑んだ。
「なんだか、泣きたいのに、嬉しい気持ちで、エンターテインメントの女も、同じ気持ちだったのでしょう」
ヨークシャは心の中がぐちゃぐちゃになった。
「だから少し休憩して、それからもういちどして。ヨークシャ……♡」
天使が満足したのは、それから日が昇ってからのことだった。
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