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もしも二人がバーチャル配信してみたら

 グレーの壁の前に並んだソファとテーブル。画面の両端から、白いシャツと黒のスラックス姿の青年が登場。  右の男性はプラチナブロンドにエメラルドアイズ、左の男性は黒髪黒目で、右の男性の方が頭半分身長が高い。 BG_Green「こんばんは! 今日も一日お疲れさま。くつろいで行ってね〜」  右の青年投げキッス。 BG_Black「おう。ま、そんなわけで……いやどんなわけだ? いきなりバーチャルでライブやるって言いだしたGreenのせいでこんなことになってんだけど、いいのかこれで?」 「大丈夫ー。普通に動いて喋ってるだけで、ちゃんとキャラもその通りに動いてるから。あ、あんまり細かいのは無理だけどね、指とか」 「へぇ。あ、これ飲んでいいのか?」 「いいよー。クロ、配信中もなんかしら飲んでるじゃん」 「じゃ、遠慮無く」  二人とも着席。  テーブルのグラスを手にした黒髪の青年が口元に持っていく。 「ちなみにクロが飲んでるのはウイスキーでーす」  にこやかに言ってから金髪の青年もグラスをあおる。 「またお前はしょっぱなからスピリタス一気すんなよ」  呆れたように背もたれに身を預けるBlack。 「グラスの中身までは対応しきれないので、説明口調になっておりまーす」  Green、テーブルのノートパソコンを覗きこむ。 「おっ。チャット盛り上がってるね〜。そうそう、ゲームのアバターはそれっぽいキャラメイクにはしてるけど、実際はこっちのが似てるよ」 「だな。アニメにしたらこんなだろうな」  マジマジとGreenを見て頷くBlack。 「どうよ? 二人ともかっこいいっしょ」  サラリと前髪を掻き上げるGreen。 「自分で言うなっつーの」  チョップするBlack。 「けどまあ、実物の方が超絶美形なんだけどな」 「!!」  口半開きで固まるGreen。 「えっ! ちょっ! ナニソレ、あ、まさかのクロまで自画自賛!?」  珍しく狼狽えているGreenの頭をはたくBlack。 「なわけあるか! お前のことだよ! 俺は普通だ普通!」 「クロ、痛い……マジで殴んないで」  クスンと鼻を鳴らしてからカメラに向き直るGreen。 「ん? てことは俺褒められたのかー。やだもうクロってば。俺のことそんな風に思ってたんだー」  両手を組んで少女っぽく照れた仕草のGreenを横目で眺めて吐息するBlack。 「いまさら何言ってんだ? 最初からお前のことはすげー格好いいと認識してたぞ」 「うっそ。初めて聞いた」 「そうか?」 「そうだよ?」 「いつも褒めてんじゃん」 「それって、ゲーム内のNiceとかgood jobとかじゃない?」 「あー。そうか?」 「そうだよ!」 「へぇー。もう聞き飽きてるかと思って、敢えて口にしてなかったかもしれん」 「えぇぇ……。他の誰かじゃなくてクロに言われたい」 「なんで」  Blackおかわり中。  グラスを置いてにじり寄るGreen。 「クロに! 言われたいの!」 「マジかよ」 「マジです」  キリリと見つめてくるGreenに根負けしたように、そちらに向くBlack。 「んー。こっ恥ずかしいことさせんなよな。 (こほんと咳払いの仕草をしてから)  お前、俺から見ても格好いいよ。まあ、性格ちょっとチャラいけど、なんか色々凄えと思ってる」  唇を噛みしめてフルフルと震えるGreen。 「クロ……好き」 「知ってる」 「俺もって言ってくれねえの?」 「はいはいスキだよ」 「投げ遣りな棒読みやめて」 「酒なくなった」 「えっ、いつの間に!?」  その頃のチャット欄。 ――王子もう押し倒しちゃえー! ――王子頑張ってー! ――さっきの好きのとこクリップよろ。 ――ほいurl ――仕事はやっ!感謝!! ――エンリピ決定 ――耳福 ――もうダメ妊娠した/// ――クロ様まじ愛されてるよねー ――ね〜w ――またこういうライブやってくれるかなー? ――ゲーム配信も好きだけどこういうのもいいね! ――どっちのアバも好きだー! ――こうやって同じ画面でいちゃこらしてるのはまた一味違うっていうか ――それな! ――それ ――ほんそれ  こうしてグダグダのまま夜は更けていく――

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