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第1話 プロローグ~朝日~

まぶたに当たる光と、遠くで聞こえる鳥のさえずり。 あぁ、朝だな。 そう思って身を起こそうとした手が、何かにぶつかった。 目覚まし代わりの携帯ではない。いざというとき用の笛でもない。……柔らかくて、熱を感じるものだ。 手を動かしてみても端が見つからない。大きい。 何度か感触を確かめてみたが、それ以上の情報は得られなかった。 『体を起こすまで目を開けない』というのが俺のポリシーだったが、背に腹は代えられない。 とりあえず薄目を開けてみた。 目の前に見えるのは、よく焦げた肌色。 正直、なんとなく予想はしていた。肌の感触っぽいとは薄々思っていたのだ。 思ってはいたが、頭が理解を拒む。 もう少しだけ目を開けてみた。 視界に広がるのは、やっぱり濃いめの肌色だ。 とりあえず、近すぎる。 どっからどう見ても、相手は男だ。さっさと離れるに越したことはない。 俺は別に男が好きなわけじゃないし、この肌の壁は恋人でもなんでもないはずだ。 と、いうか。 え、俺、恋人とかいたっけ。あれ。 いやいや、ちょっと待て。そんなわけがない。あり得ない。いや。マジで待ってくれ。 ――俺は、誰だ?

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