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第1話 ※

 Ω(オメガ)。  性別判定通知書に書いてある文字を、穴が開くほど見つめた。  Ω。  オメガ。  おめが。  何度見ても、その文字は変わることはない。  α(アルファ)の間違いじゃないのかと思った。  ゴシゴシと目を擦っても、変わらない。  名前を確認した。 『西条(さいじょう) (かおる)』  自分の名前だ。  間違いない。 「……は?」  用紙を持つ手が震えた。  視界が滲んでくる。  ――ああ。  ――誰か、嘘だと言ってくれ。  いつのまにか手から落ちた通知書が、かさりと音を立ててフローリングに落ちた。  ◆  ずん、と胎内を突かれる感触に、意識が浮上した。  変に甘ったるくて、子犬のように鼻から抜けるような声が聞こえる。 「……はぁ、あっ! あん!」  体がひどく熱い。 「可愛いね……薫さん」  耳元で低くて掠れた声に囁かれる。 「俺の薫さん」  手をぎゅっと痛いくらい握りしめられる。  子犬のように鳴いているのは自分だと、一拍遅れて気がついた。  目の前には、汗を滲ませた男の姿。  柔らかい焦茶色の髪は、いつもはふわふわしているのに、今は少し湿っている。  いけすかないタレ目は、熱を帯びてこっちをじっと見つめている。  腰を動かすたびに、その男の腹筋が滑らかに隆起する。 「薫さん? ね、名前……呼んで」 「ぅあっ! あ、ぁあ……っ。あ!」  気が狂いそうになるくらいのぞわぞわとした快感が腹から全身に駆け抜ける。 「薫さん……」 「も、許し……っ! ふぁ、ん! ……――(つかさ)っ!」  たまらずその背中にすがりつくと、ぐっと分厚い体がかすかに震えた。 「やば……っ。可愛すぎ……」  ひときわ強く突き入れられて、大きな嬌声が喉から漏れ出る。  少しも隙間もないほど抱きしめられる。 「一瞬、意識飛んでたね……。そんなに、良い?」  ずん、ずん、と突かれながら囁かれると、涙がこめかみに伝った。 「あの薫さんを抱けるなんて……。夢みたいだ」    司はひどく嬉しそうな顔をしている。  薫はじわじわとやって来る絶頂の気配に震えた。 「一緒にイこうね」  優しく頭を撫でられて、崩壊する。 「あ、あああ! う、うん、いく、一緒に、イく……っ!」  自分が何を叫んでいるのかわからないまま、がくがくと頷いた。 「たくさん、出してあげるから」  だから、俺の子、孕んでね。  そう囁かれた瞬間、奥深くまで突き入れられた。  火傷しそうなくらいの熱い奔流が、子宮に叩きつけられる。  ちかちかと目の前で火花が散る。  薫は大きく震えて絶頂を迎えながら、薄れていく思考の中で、ぼんやりと思った。  ――なんで、こんなことになったんだっけ。  

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