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第20話

次の港で少しの間下船したセシルは服屋で数枚のシャツを購入した。 どうせ返り血を浴びて駄目にするシャツなのだ、それならばと手軽で安いものを購入した。 着られればいい、良いものは今の自分には必要のないものだ。 過去の自分なら、こんなくたびれたシャツは選ばなかっただろう、そう思いながらその代金を銀貨数枚で支払った。 過去の自分はこの銀貨のように、様々な人の手元に入るような人生を送りたいと思っていた。 その反面で、過去の自分が今までに見たことのない海で冒険するような人生を送りたいとも考えていた。 だから今の自分に未練は全くない。 こんなにも充実した日々か過ごせるなんて思ってなかったセシルは、海の方向へ飛んでいく海鳥を見て、清々しい気分になった。 この海の歴史に名を馳せる海賊になれた自分を誇らしく思いながら、今の仲間(家族)が待つ大きな船に戻った。

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