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第1話

 この世界は多くの命が死んでいく。この世界を助けてください。救世主様。異世界から召喚された人の冒険がはじまる。いつからだろう。異世界ファンタジーばかり読むようになったのは。自分が生まれながらにもっていた力が、異世界なら軽蔑もきもちわるいなど言われなくなるかもしれない。思ったからかもしれない。  藤村千景 25歳。175センチ。癖のあるふわふわな栗毛と瞳は茶色。年齢より若く見られがちな所がある。自分が認識出来ればありとあらゆるものと会話が出来る、生まれ持った力のせいで家族とも疎遠になり、社会にも馴染めず。唯一受け入れてくれた工場で働いていた。工場の休憩スペースで、異世界ミステリーBLを読んでいた。 「危ない」  声が聞こえた瞬間。千景の意識はブラックアウトした。気付いたら、真冬の街の中に茶色の猫姿でうずくまっていた。頭の中に声が響いた。何かに触れたのだろうか。今までも無意識に何かに触れて聞こえた声に驚いたことはあった。今では何も感じない。  あなたの種族。猫獣人。あらゆるものと会話可能。スキル 痛みの代償(怪我や病気を治せるが、代わりに痛みをおう)。幻想図書館(頭の中に無限の本が並ぶ図書館を作り出しアクセス出来る。招待したものも入室可能)。最後にここは獣人、人間たくさんの種族が暮らしています。 良き人生を。  声は聞こえ無くなった。良き人生って寒くて死にそうなのに。どんな無茶振り。千景は眠さに耐えられずに目を閉じてしまった。

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