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おまけ話「ほんと…めんけな。」

俺は健太くんと温泉旅行に来ていた。 紅葉や楓など秋色に染まった木々に囲まれた貸し切り露天風呂でのひととき。 『ふぃーーーーーーっ…あー…生きかえるぅ…』 俺は湯船に浸かりながら両腕と両足を伸ばし身体をほぐす。 柴山「フゥー…あったけぇなー…」 付き合ってから約一年半 ようやく健太くんの敬語が抜けてきた。 そして俺のことを佑一さんじゃなくて、 《佑一》と呼び捨てで呼んでくれる…なんか…すごく…雄味が強い感じがして…エロいんだ……!!! ちなみに俺はまだ健太くん呼び! 健太って呼び捨てするのはまだちょっと恥ずかしくて、ここぞという時にしか呼んでいないんだけど…健太くん曰く、夜のそういう時によく、健太って呼んでいるらしい………。 『そいえばさー』 柴山「んー?」 『俺、健太くんの秋田弁…全然聞いたことないんだけど。』 柴山「あー…言われてみれば確かに。秋田出る時にだいぶ矯正したからなー…。」 俺は秋田弁が聞きたいと無言で健太くんを見つめる。 柴山「…めんけ顔してどうした?」 ハウッ!!!!! 唐突な秋田弁!!!!! 俺は飛び出しそうになる心臓を手で抑える。 1HIT! 健太くんはニヤ~っとしている。 …そうなのだ。 健太くんは俺の扱い方をこの一年半で だいぶ学んでしまったのだ。 『俺がなに言いたいか…分かってるくせに…』 柴山「ん?ちゃんて言ってくれねど分がらねよ」 健太くんは首をコテンと傾ける。 あ…あざとい… そして…か…かわいい…!!!!! 2HIT!! 『…俺、方言フェチなとこあるから…もっと健太くんの…秋田弁…聞きたいなって…』 そういうと健太くんは俺の右手をグイッと引き俺に顔を近づける。 柴山「ほんと…めんけな…。」 健太くんのかきあげていた前髪が少しだけ垂れる… そして切れ長な瞳が真っ直ぐと俺を見つめる。 それはズルいって…!!!!! 3HIT!!! 俺を散々ときめかせた健太は、 俺の真っ赤な表情を見てフフッと少し笑うと そのまま俺の身体をくるっと回転させて 後ろから手を回して抱きついてくる。 貸し切りなのをいいことに まったく大胆な男だ……………ありがとう。そんなとこも好き。 俺のうるさい脳内と心臓の鼓動とは打ってかわって落ち着いたトーンで健太くんは話を続ける。 柴山「でも、佑一が思ってるよりも秋田弁って標準語とそこまで変わんねぇんだよ実は。」 『え!?そうなの?』 柴山「んだ。こてこての秋田弁使うのはやっぱり爺ちゃん婆ちゃんたちの世代で、俺たちは割とずっと標準語で話してたからなー。」 『え、でもさっき秋田出るときにだいぶ矯正したって…』 俺は顔だけ振り返って健太くんの顔を見る。 柴山「さっきのは…うっそ~。」 『なっ!!!!!』 柴山「だって佑一の反応いちいちかわいいからさ…ちょっと泳がせたくて。」 健太くんはニコニコしている。 くそぅ!かわいいな!!!! でも言ってることけっこうSだな!!!! 『もう知らん!』 俺は何か仕返しが出来ないかと 考えるため腕を組みプイッとする。 ついでに頬も膨らませておく。 我ながらあざと技かましてて嫌になるがまぁ、仕方ない。 健太「お!怒っちゃった。」 健太くんは後ろから俺のほっぺをつんつんする。 健太「おーい!佑一くーん!怒ってないで、めんけ顔みせて!」 くぅぅぅぅぅぅぅ!この男は!!! こうなったら仕方ない!!! まだこの手だけは使いたくなかったが… 背に腹は代えられない!!! 俺はゆっくり健太くんの方に身体ごと振り返る。 『……………。』 健太「お!もう怒りんぼタイムおしまい?」 俺はコクリと頷く。 そして… 人差し指で健太くんの鎖骨をなぞる。 『……………。』 柴山「……………。」 ダメだ。盛大に大人の余裕をかまして 一言言って照れさせてやろうと思ったけど あまりにも鎖骨がエッチすぎて 頭真っ白になっちゃった。 ただ鎖骨なぞるだけの変態になっちゃったよ。 健太くんも無言だし。 どうしよう…とりあえず… …このまま腹筋の割れ目でもなぞっとくか…? 俺の思考がのぼせかけ 人差し指を鎖骨から下に移動させようとした時、 健太くんの大きな手が俺の手首を掴む。 そしてもう片方の手で俺の腰を抱き寄せる。 柴山「…いいの?…俺我慢できなくなるけど…」 エッッッッッッッ こんなとこで駄目だよ!!! っていう常識人ぶった俺と、 我慢しなくていい!むしろすごくエッチだからこのまま来てくれ!その方が萌える!!! っていう俺が脳内でバトルを始めた。 秒でエッチな俺が勝った。 俺は、健太くんを受け入れる為に 唇に優しくキスをした。 柴山  「ほんと…めんけな…。」 そして首輪が外れてしまった健太くんは… 月が照らす湯気漂う紅葉の中、     本能のままに俺を抱き潰した。 次の日、 俺の首もとにある無数の噛み後を見て 旅館の女将さんに「あらあらまぁまぁ」と にっこりされたのは言うまでもあるまい。 そんな… とくになんてことないような幸せな日々を   俺と健太くんは過ごしていく       これからも、ずっと!!! おまけ話 「ほんと…めんけな。」

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