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第4話
「嫌だっ!やめろ!」
抗おうとする光輝の目には、涙が滲んでいる。
その表情に、複雑な気持ちが内包されていることを柴田は知らない。
「こんなの……こんな形なんて……」
光輝は今にも泣きそうになっている。
その顔を見て柴田は一瞬たじろいだが、すぐにまた獣に戻る。
「大丈夫だ。気持ち良くさせてやるからさ」
そう言って、柴田は光輝の額にキスをした。
「なぁ、やっぱり俺我慢できないから、ちょっとしゃぶってくれよ」
柴田はボトムを脱ぎ、下着も脱ぎ去った。
そしてベッドの横に立ち、彼の中心を光輝の口元に寄せる。
「俺の食ってくれ」
まだ兆していないそれを、柴田は光輝の口にねじ込もうとした。
光輝は抵抗していたが、隙をついて彼の口の中へと無理矢理に侵入する。
光輝の口は小さいため、柴田のものはなかなか奥へと進んでいかない。
「んっ……ふっ……」
柴田の先端が入っただけでも、光輝は苦しそうだ。
時間をかけて柴田の下半身を進めていくと、やっとのことで最奥へと到達した。
「ぅぐ……」
光輝の目尻には涙が滲んでいる。
彼に気持ち良くさせると言ったが、そんな気は失せそうだ。
「光輝、お前の口小さいな。凄い締め付けだ」
光輝は、柴田を睨み上げながらも緩慢な動きで手を移動させ、柴田の根本に添えた。
「良い子だ。次はお前を気持ち良くさせてやるから、ちゃんとしてくれよ?」
柴田は腰を動かし始め、徐々に早めていく。
光輝は苦しそうにしながらも、必死に口淫を続ける。
柴田は、その姿にたまらなく欲望が湧き上がるのを感じた。
『コイツを、めちゃくちゃにしてやりたい』
そう考えながら、柴田は光輝の口内を堪能した末に精を放った。
他の誰にされるよりも早く。
柴田が放ったものを光輝は飲み下し、手のひらで口元を拭う。
「もう、いいだろ……抜いたんだから……帰してくれよ」
息を整えながら光輝が言う。
「ダ〜メ。てか、お前動けないだろ?」
柴田がニヤリと笑うと、光輝は何とか逃げようとする。
しかし、身体は言うことをきかないので、起き上がることすらままならない。
「無理するな。明日の朝まで身体は利かない」
これではまるで強姦だと分かっている。
けれど柴田は、恨めしげに見上げてくる男の身体が欲しくなったのだ。
俳優だからとかは関係ない。“光輝”だからだ。
「お楽しみはまだまだこれからだろ?俺に任せとけって」
「な?」と言いながら、柴田は宥(なだ)めるように光輝の髪を撫でた。
そして柴田は、光輝の下半身に手を伸ばして中心を布の上から弄る。
「りゅ、龍二さん……」
光輝は力の入らない手で柴田の淫らな手を避けようとした。
すると柴田は、十年振りに光輝から名前を呼ばれたことでゾクゾクした。
『何だ……この感覚……』
自分でもよく分からない。
光輝に久しぶりに呼ばれて、嬉しかったのか。
そんな思考を振り払い、柴田は光輝のものを露わにした。
彼に抵抗はさせない。
「あっ……やだ……」
光輝は下半身を捩り、手で隠そうとした。
恥じらっているのか、光輝は初々しい反応を見せるので柴田は意外に感じる。
「何だ。恥ずかしがるなよ。初めてじゃないだろ?」
光輝だって二十五歳だし、色々と経験しているに違いない。
「これ、使ってきたのか?」
まだ兆していない光輝の陰茎を撫でると、彼は「んっ……」と呻(うめ)いた。
そして、顔をフィっと背けて赤らめる。
「そんなこと……」
この後には、どんな言葉が隠されているのだろうか。
気になったが、今は光輝を悦くすることが先決だ。
柴田は光輝の先端にチュッと口づけた。
そして、手で光輝のものを包んで上下に扱き上げる。
「あっ……あぁっ……ん……」
光輝は堪えようとしても声が出てしまうようだった。
彼の可愛い反応を見て、柴田は口淫を開始した。
ずっしりとしたそれは柴田の口には余りそうだったが、一心不乱にしゃぶる。
『なかなかに美味いな……』
そんなことを考えながら味わい続けていると、口の中のものは熱さと重量をより増していく。
光輝の限界も近いかもしれない。
気付いたら、柴田のものもまた元気を取り戻している。
『俺もそろそろ……』
そう考えていたら、光輝が「うっ……」と短く呻き柴田の口内で達した。
柴田は光輝が放ったものを飲み下し、手に付着したものも拭った。
自身の愛撫がそんなに気持ち良かったのかと思いつつ光輝の顔を見ると、彼は顔を紅潮させながら涙を流しているではないか。
その姿を見て、柴田はギョっとする。
「何だお前、どうしたんだよ」
柄にもなく、柴田は狼狽えた。
これまで様々な男たちを弄んできたが、泣かれたことはあまりないからだ。
男たちは、美貌の柴田に相手をされて満更でもなかったということかもしれない。
「恥ずかしくて……あと……頭の中がゴチャゴチャなんだよ……俺……」
最初は徹底して光輝を食い尽くそうと思っていたが、涙に濡れる光輝を見て、心の熱が冷めていくようだ。
「ふぅ……悪かったよ。それじゃ、やめようか」
柴田が終わりにしようとすると、光輝がガバっと起き上がる。
「待ってよ!そ……それ、どうすんだよ……」
光輝が指さした先には、半勃ちになったままの柴田自身があった。
「……」
このままでは帰れないため、風呂かトイレででも抜こうかと考えたが……。
「いい、よ……俺に挿れたいんだろ?来てよ、こっちに」
何を考えているのか、光輝は自分から誘ってきた。
嫌だったのではないのか。
「お前……」
「いいから!早く」
そう言う光輝の顔は耳まで真っ赤である。
ゆるゆるとようやく半身を起こした光輝は、柴田のものを手にしてプロのようなテクニックで昂りの勢いを増幅させた。
「お前、どこで覚えた?こんなテクニック……」
「……別に?」
返事もそこそこに、光輝はひたすらに手淫を続ける。
暫く弄られていると、柴田のものは天を仰ぎ淫らな蜜を零し始めた。
「おい、光輝……そろそろ……」
「うん……そうだね。じゃあ、いいよ、ここに来ても」
光輝は自分で柴田を受け入れるつもりの秘孔を弄る。
「あ、あぁ。本当にいいのか?」
最初に仕掛けたのは自分だが、本当に挿入しても良いものなのか分からなくなる。
「いいから」
そう促され、柴田はベッドに上がり光輝の両脚を大胆に開き、その間にポジションを取った。
「後悔するなよ?」
光輝の顔を見下ろしながら言うと、目頭に涙を溜めた彼はコクリと頷いた。
次の瞬間、柴田は硬く猛り切った雄を光輝の中に押し進めていった。
「くっ……」
光輝が呻いたので、柴田が問う。
「痛いのか?」
すると、光輝は首を左右に振って否定する。
「無理するな」
「だ、大丈夫だから……続けて……」
柴田はその言葉を聞き、自身を光輝の最奥まで進めていく。
「うっ……あぁっ……」
光輝は声を我慢しているようだ。
「光輝……声、我慢しなくていいんだぞ?俺に聞かせろよ。可愛い声を」
「や、だっ……」
そう言いながら、光輝は顔を横に背ける。
「ほら、奥まで辿り着いたぞ。お前の中は狭いな。俺のを締め付けるようだ」
「は、早く、動いて」
そう懇願され、柴田は光輝の腰を抱え直してゆっくりと自身の腰を動かし始めた。
「あっ……あん……」
顔を上気させてあえぐ光輝を見下ろしながら、柴田は内心優越感を抱いていた。
「痛いか?」
そう聞いたのは、光輝を気遣うというよりも、ただ儀礼的に聞いただけだ。
自分がこうして、光輝を穿っていることに内から喜びが湧き上がってくる。
それは、それは決して……愛ではないはず……。
柴田に問われた光輝は、涙ながらに頭を左右に振った。
彼は何かに耐えているように見える。
それは痛みなのか、それとも快感なのか……。
「龍二さん……りゅうじ……さん……」
柴田を見上げながら、光輝がうわ言のように呼ぶ。
「なんだ?」
真面目に返事をすると、光輝は「ううん」と言うだけだった。
光輝の中はことのほか気持ち良いから、柴田も普段に比べて早く限界が近付いてきた。
ここまで気持ち良かったことはないから、光輝とは相性が良いのかもしれない。
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