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プロローグ

ピロン──── 無機質な通知音が部屋に響く。 それにより、黒宮泉(くろみやいずみ)は浅い眠りの底から現実へと意識が浮上した。 時刻は零時零分。 スマホを手に取り、メールの件名を確認する。 【重要】番候補者選定結果のご案内 泉は冷ややかな瞳で画面をタップした。 番候補の氏名、住所、学校名などの個人情報が書かれた資料が、PDFファイルにて添付されていた。複数のリンクも記載されており、結婚を示唆させる文言が並んでいる。 泉はスマホをベッド横にあるローテーブルに置くと目を閉じた。 今日は泉の誕生日パーティーが都内の高級ホテルにて開催される。忙しい一日になるのが予想された。そこで番候補者とも面会することになるだろう。 ぎゅっと瞼に力を入れる。 (これは自分の使命。オメガとして生まれた運命。結婚して子をなし、優秀な遺伝子を後世に残す……自分の意志は関係ない)

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