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第52話 最終回 太陽の君と拾われた僕
「ん……」
とある朝。目が覚めると、何かに抱き締められていた。目の前にはすやすやと眠る。端正な顔立ちの男。
「ゆきとくん……」
伊織はぎゅう、と彼に抱きついて、雪翔が隣にいる喜びを噛み締める。
「……ん……ふぁ……いおりさん、おはようございます……」
雪翔も目を覚まし、ちゅ、と伊織の額に口づける。
「ふふっ、おはよう」
「伊織さん、身体辛くないですか?」
「大丈夫だよ。ちょっと喉痛いけど……」
「水、取ってきますね。ちょっと待ってください」
「……いっちゃうの?」
今は雪翔と離れたくない。ぴたりとくっつくと、雪翔は顔を真っ赤にしてうなだれた。
「なんでそういうかわいいことするんですか……! どこにも行きませんよ。ずーっと、伊織さんの傍にいます」
「えへ、えへへ……」
布団の海に溺れながら、雪翔の体温に包まれる。これが、伊織の幸せだった。
伊織の薬指には、雪翔が買ってくれたダミーリングが収まっている。
「……ねえ伊織さん、明日、指輪買いに行きませんか?」
「ふふ、やっとくれるの? 本当の指輪」
「ええ、目標金額達成したので。デザインは伊織さんが決めてくださいね。一生着けるものですから」
「そんなこと言ったら、本当に外さないよ? いいの?」
「ええ。一生、ずーっと着けてください。俺からの愛ですから」
「じゃあ……一生、雪翔君の愛情、ひとりじめするね?」
伊織は幸せに微笑んで、雪翔の愛に溺れる。
ふたりはシーツの海で寄り添って、お互いを離さなかった。
これは、太陽の君と、拾われた僕の、永遠に続く愛の物語。
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