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消毒①

目を覚ましたのは、丁度寮の部屋の玄関に辿り着いたときだった。  見覚えのない部屋に疑問が浮かぶ。一人部屋に成っているのか、中に入るとやけに室内が広く感じられた。 「お風呂に入ろうね」 「入る。じゃなくて、ここってもしかして……」 「俺の部屋だよ。前に招待すると約束していたから。それに二人きりになりたかったんだ」 「……僕もそう思ってた」  返事を聞いた輝が、眉を垂れさせながら笑みを浮かべる。そのまま脱衣所まで連れて行かれると、床へと降ろされた。シャツを取られると、全身が再び外気に晒された。擦り傷や、打ったことで赤くなっている場所もある。 「……痛そうだ」 「平気」 「俺が平気じゃないんだよ」  その言葉に蓮斗の胸がギュッと苦しくなる。もっと気をつけていればよかった。そうすれば、輝にこんなにも辛そうな顔をさせずに済んだのかもしれない。後悔が押し寄せてくる。  輝は服を着たまま、二人で浴室へと入った。バスチェアに座らされると、丁寧な手付きで髪を洗われる。いつも香ってくる輝のシャンプーの匂いが、蓮斗の肺を満たしてくれた。  洗い終えると、輝が蓮斗の目の前に|傅《かしず》き、擦りむいた足を優しく撫でてくる。白い肌のせいか、やけに生々しい傷跡だ。 「……綺麗な肌なのに跡が残ってしまうかもしれない」 「こんなのただの掠り傷だって。それに、ほら見てよ。僕自身はこんなに元気っ、て……濡れちゃうよ」  突然輝が抱きしめてきて、蓮斗は口調を呆れたものへと変えた。シャワーヘッドから溢れてくる水が、輝の制服のシャツを濡らしていく。 「また間に合わないかと思ったっ……」  苦しげな声を浴びせられて、蓮斗も思わず瞳を潤ませてしまう。強く抱きしめられていると、輝という存在の大きさを噛み締めさせられる。 「ちゃんと来てくれたじゃない」 「っ、蓮斗が裸で倒れているのを見たときに、血の気が引いたんだ。全員殺してやりたくなるくらい頭に血が上った」 「ふふ、優しい生徒会長様が殺すだなんて物騒なこと言っちゃっていいわけ?」 「かまわないよ。だって今は君しか聞いていない」  唇同士が触れ合う。大切な存在をしっかりと確かめるようなキス。舌を絡め合い、激しく音を鳴らしながら、満足できるまで重ね続ける。  流れる唾液を水が洗い流してくれる。髪から滴る水滴がうざったくて、額を付けてもっと距離を縮めた。 「どこを触られたの?」 「そんなのいちいち覚えてないよ」 「ここは?」  胸に触れられて、蓮斗は長い睫毛を震わせた。男子生徒達に触れられたときには、気持ちよさなど感じなかったはずなのに、輝の指先が微かに触れてくるだけで、全身に痺れるような快感が走る。 「ねえ、教えて。綺麗な蓮斗の身体のどこに触れられたのかを」 「ん、乳首……」  

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