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番外編⑦(輝視点)最終話
シリルは少しずつ変わっていくアリステラの姿をずっと見つめていた。
明るく我儘すら可愛らしかったアリステラは、シリルに冷たくされ、悪評に翻弄されていくうちに、笑顔を失くしてしまった。涙を流すこともなく、ただ貴族らしく|毅然《きぜん》と振る舞っていた彼が、断罪されるその瞬間だけは無実だと泣き叫んでいたことを思い出す。
あのとき、シリルはアリステラのことを信じてやりたかった。自身が誰よりも、アリステラの性分を知っていたからこそ、助け出したかったのだ。けれど、ルキナの婚約者という立場と、王太子としての役割。それらがシリルに選択を迫った。
処刑されるわけではない。平民落ちは、公爵子息として大事に育てられてきたアリステラにとっては辛い罰になるだろう。それでも命は助かる。そう考えたからこそ、シリルはアリステラを断罪する道を選んだ。
結果、シリルは唯一無二の愛する幼馴染を失った。
輝はシリルと同じ道を辿りたくはない。いつだって蓮斗のことを信じ、蓮斗のために行動する。それは罪滅ぼしなどではなく、ただ純粋にそうしてあげたいと心から思うから。
寝たフリをしたままの蓮斗を抱き上げると、ベッドへと連れて行く。
服を脱ぎ捨てると、未だ目を閉じている蓮斗の腰を持ち上げてひくつく蜜穴へと指を忍ばせた。すんなりと指を咥えこまれて、驚く。
蓮斗は顔を真っ赤に染めたまま、唇を噛み締めていた。
「自分で解したんだね。期待してた?」
わざと耳元で囁く。まつげが震えている。唇を噛み締める蓮斗にそっとキスをする。
「起きないと食べちゃうよ」
「……っ」
「フッ、起きないってことは食べてもいいってことだよね」
目を開けない蓮斗の様子を了承と判断した輝は、容赦なく蜜穴へとペニスを挿入した。飲み込まれそうなほどの締め付けと温かさに、眉を寄せる。気を抜くとすぐに持っていかれそうだ。
「っ、蓮斗、ほら目を開けてごらん」
目尻を指で撫で、促すように言う。そうすると、アーモンドアイの大きな瞳が輝の顔を映し出してくれる。
──ずっと視線を交わし続けていたい。
そう願ってしまうほどに、前世の記憶は強烈で鮮明。いや、きっと、前世の記憶などなくとも輝は何度も蓮斗を愛するのだろう。形は違えど、感じる愛の大きさは変わらない。そう確信できる。
「~~ばかっ、変態!あっ、動いちゃっ……やぁ!」
「蓮斗っ、愛してる」
歯止めが効かない。
攻め立てるように腰を動かすと、蓮斗が全身を乱しながら甘声をあげてくれる。その反応の一つすら、見逃したくはない。
腰に足が回されると、更に深く、蓮斗の蜜穴が輝のペニスを咥え込む。愛する人と繋がっている感覚に酔いしれながら、輝は求めるように蓮斗にキスを降らせた。
「っ、だすよっ」
「んぁ、あん!ァ~~!」
勢い良く腰を打ち付けると、思いのまま欲を吐き出す。全身を震わせながら受け止めてくれる蓮斗の姿が、あまりにも愛おしくて、輝は少しだけ泣きたい気持ちになった。
何度身体を重ねても、きっとこの感覚は消えないのだろう。むしろ、増していく気すらする。
「変態っ!」
軽くお腹を足蹴にされる。そんな行動すら可愛い。
「ふふ、ごめんね」
短い黒髪を梳かすように撫でてやる。そうすると、勢いを萎ませた蓮斗が、輝の背に腕を回してくれた。
「っ、次はちゃんと起こしてよね」
ボソリと呟かされた言葉に、胸の動機が激しくなる。蓮斗は自分が可愛い過ぎることを本当に自覚しているのだろうか?
興奮が再び湧き上がってきた輝は、蓮斗の唇に舌を差し込む。そのまま、また腰を動かし始めた。
「な、ななな、んっ!あっ、なにしてるんだよおお!!」
「蓮斗が悪い」
「意味分かんない!!」
蓮斗の叫び声が部屋の中に響く。
その声を浴びせられながら、輝は満足気な顔で綺麗に微笑んでみせた。
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