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エピローグ
エピローグ
事後も、しっかりと甘やかされてしまった。
しばらく、抱きしめられたまま、お互いの体温を感じて――。
お風呂からあがった後は、ゆったりとしたルームウェアを着せられ、丁寧に髪を乾かされた。
すっかり、甲斐甲斐しい彼氏の顔だ。
まさに至れり尽くせりという感じで、寝室まで運ばれ、ベッドに横たえられた。
「ごめんね。お仕事で疲れているのにさ。明日は休みだよね。おれも一緒にゆっくりできるから……埋め合わせは明日ね」
ふかふかのブランケットをかけながら、けいが言う。
「けいくんは寝ないの?」
……何となく、答えが分かっているが、ついそう聞いてしまう。
けいが、ばつの悪そうな顔をする。
「ごめんね、あと少しだけ仕事の続きしたくてさ。さみしい思いさせてるよね」
「そんなことないよ。俺はお仕事に一生懸命のけいくんが好きだよ。お仕事、頑張ってね。俺は……お言葉に甘えさせてもらって、先に寝ようかな……ふあ……」
もそもそとブランケットにくるまりながら、そんなことを言う。
「おやすみ。ミカだけを愛してるよ」
額にひとつキスを落として。
けいは部屋を去った。
余韻を残して、扉が閉まる。
ややあって、ミカはスマホを取り出した。
――ちょうど、音無慧の配信が始まろうとしていた。
「こんばんは、音無慧です。深夜の雑談配信やっていきましょうか。みんなも寝れないのかな? 寝れない仲間同士でちょっと夜更かししちゃおうか、あははっ……! そういえば、マイクどうかな? ちゃんと聞こえてる?」
ミカの彼氏の裏の顔は、人気Vtuver「音無慧」です。彼氏としての「けいくん」は、ミカのことを独占したがるけど、「音無慧」はみんなのものなのです。
――いまさら、そんな事実に気づいてしまった。
ミカの胸が微かに痛んだ。
けれど、「音無慧」の笑顔にミカは救われている。
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