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⑸ 初体験 *②
僕のペニスは中学生の頃の怪我で亀頭の一部が欠損している。
おまけに睾丸も左半分が潰れて手術で切除されてしまった。
興奮すれば勃起はするし、精子も射精する。
けれども女の子は昔から苦手だし、男性のセフレを作る勇気もない。
だけどもし街でナンパされたら、一生に一度くらいセックスしてみたいなぁなんて思ってた。
龍さんにナンパされて僕はホイホイついて行ったけど、後悔はしていない。
僕は過去にヘビそっくりの目をした人間にペニスと精巣の半分をえぐり取られたから、良い人間と悪い人間は本能で嗅ぎとれる自信がある。
なんて偉そうに語ってるけど、座右の銘は逃げるが勝ちなんだよね。
僕のへなちょこペニスを見て龍さんの抱く気が萎えたなら、尻尾巻いて逃げ出すつもりだ。
シャワーを浴びて出てくると、龍さんもバスローブに着替えてビールを飲んでいた。飲み物を聞かれて缶チューハイを受け取り、二人でソファーに腰掛ける。
「いただきます」
プシュッ。プルタブの音が小気味よい。
喉が乾いていたから一気に半分程空ける。
美味しい。残りも飲み干してプハーッと息を吐く。
なんだかホワホワしてきたぞ。
「もっと飲むか?」
龍さんが笑顔だから僕も楽しくなってきた。
「ダメだよ~。僕すぐ酔っちゃうから~。飲んじゃダメなんだよ~」
「酔うとダメなのか?」
「うんダメ~」
「なんでダメなんだ?」
だって身体が、下の方がジンジンしてきて
「ムラムラして~、アナニーしたくなるんだも~ん」
「……」
景色がぐらりと揺れて、ベットに押し倒されていた。
龍さんの舌が僕の舌と絡まり、吸われる。
僕の頬を強い舌でねっとりと舐め上げる様はライオンみたいだ。
僕が彼の股間へと手を伸ばすと、ぶるんと熱い男根の先端に触れた。
よかった、勃ってる。嬉しい。あははは、嬉しくってたまらない。よく見てみたいな。
だけど龍さんの手が僕のバスローブの胸元を撫で回しながらもう片方の手で衣をはだけていくと、咄嗟に身体を捻ってうつ伏せになってしまった。
待ち受ける未来に怯えて僕のペニスを隠してしまう。背中ではっと息を飲む気配がして、僕は肘をついて振り返ってみた。
彼は僕の腰からお尻を飛翔する龍神の刺青を凝視していた。龍神は赤色の胴体で、金粉が散りばめられている。
僕のお気に入りの強くて壮麗な龍の神だ。
やがて龍さんは両手で僕の背中を上からゆっくりと撫で下ろしてきた。
「これは見事な龍だな。こんなのは初めて見たよ」
声に驚きが含まれるが、比較が出来るということはやはりカタギではないのかもしれない。
でもそんなのは些細なこと。僕はちっとも構わない。
性欲と職業はイコールじゃない。
チュッ、チュッ、と龍さんの唇が手の後を追っていく。
刺青の赤龍神の顔半分はうつ伏せてるから完全には見えない。
龍さんは僕のお尻を鷲掴みするとかじり、ジュルリと音を出しながら舐め上げていく。
「あっ、ああんっ」
初めての快感に皮膚が震えて我慢出来ずに声を上げてしまう。
よがりながら立ち上がった高まりをシーツに擦り付けると、さらに気持ちが良くてたまらない。
「前はどうなってるんだ?見せてくれ」
言いながら僕の身体を仰向けにしていく龍さんの手は大きくて、同じ男として羨ましくなる。
僕は結果を知るのが怖くてギュッと拳を握った。
龍さんの熱を孕んだ視線が、腰から威嚇する赤龍神の顔から股間へと移動していく。僕のペニスは動揺からか縮み始めていた。
彼の指先がそっと亀頭の半円の欠けた部分をなぞり、それからペニスの裏にある通常男性の半分の大きさの玉袋を包んだ。
互いの視線が合う。
「‥‥‥龍さん、ちんこ萎えた?」
じっと見つめられたまま、返事を待つ。
続く沈黙が怖い。気持ち悪い?抱きたくなくなった?
涙になる前に鼻をすすってゴクリと飲み込む。
相手の欲望が消えてくところを直視する勇気がなくて、僕はベッドを這い出す。
「おい待て」
足首を掴まれ引き戻され、ひっくり返される。
龍さんはローブを脱ぎ捨てると、のしかかかってきて、
僕のペニスにしゃぶりついた。
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