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(11) 僕のエロい野望と動き出す龍
金曜日の夜勤の休憩中にスマホでBL小説サイトを開き、カエラ先生の連載を堪能する。
チューを目撃されてから二人はどうなったのかがとても気になる~。
え!?カエラ先生からメッセージが届いてる!!
マジですか!?僕は速攻受信トレイを開けてみた。
◆◆◆◆
拝啓
コタツにゃんこ様、応援メッセージありがとうございます( ^ω^ )
すごく励みになります!
コタツにゃんこさんのリアル恋愛、羨ましい!
カエラはまだお付き合いもした事がない妄想人間です。
だからエロシーンが苦手なんです。
もしよろしければ、コタツにゃんこさんの恋愛経過を教えて頂けないでしょうか?
コタツにゃんこさんを主人公に書いてみたいです。
スパダリ属性の彼とまた会うんですね?
いまや人生100年時代、
365日×100年=36500日
若い身体で情熱的に貪り合える年数はたかがしれてます。
100年のうちのほんの数日、素敵な相手と過ごせるなんて奇跡だと思いませんか?大いに楽しんでください!
あなたの友人 カエラより
◆◆◆◆
友人だって!!うわ~嬉しい~!!
100年のうちのほんの数日の奇跡かぁ。
若い身体で情熱的に貪り合う……。
カエラ先生はロマンチックでエロいなぁ。
確かにそうだよね。
20年目で出逢えたどストライクな龍さん。
この後の人生で同じような事が起こるとは考えられない。
だから龍さんが僕を求めてくれるうちに、僕も妄想を現実に出来るよう努力しなくては!
龍さんが買ってくれた大人のおもちゃはまだ代金を渡してないから未使用のままだ。
僕の妄想、いや野望が沸々と湧いてきたぞ!!
野望リスト
その1 龍さんの写真を撮る
その2 龍さんと僕のツーショットを撮る
その3 龍さんとのチューショットを撮る
その4 龍さんとのエロビデオを撮る(60年間ズリネタ用。もちろん誰にも見せないと誓います‼︎)
‥‥その4は顔出しなしで了承してもらえないかなぁ。ハードル上げすぎだろうか?
妄想をしまい込み黙々と業務をこなし、早朝出勤の社員に引き継ぎ連絡をする。
早番は男性派遣社員の土井さんと、40代の女性正社員の相沢さんだ。
相沢さんはとても気さくな人で、近所のおばちゃんみたいに接してくれる。
「 佐藤君は明日も休みよね?デートとかしないの?」
相沢さんが聞いてくる。
「 いや~、僕貧乏だから女の子と付き合ってもらえないですよ 」
女性たちは貧乏というキーワードに敏感だ。ゲイにとってある意味強力な『防女結界』になる。
男のセフレとセックスして過ごしますなんて言えないしな~。
「 佐藤君は優しいから、そのうちいい娘に出会えるわよ 、きっと」
相沢さんの優しさ(別名 余計なお世話)が土井さんにも発動する。
「来週入る正社員、30歳位の独身女性らしいわよ。土井さん楽しみね!」
「ははは~」
土井さん笑いに力ないよ~。
老人ホームの敷地から道路に出ると、黒のワンボックスカーが停車していた。
「 よう、おつかれ 」
龍さんの低くて響く声がした。
「 龍さん! 」
なんでここに⁉︎ 勤務先教えてないよね⁉︎
慌ててチャリから降りる。
龍さんはハイクラス国産車のハッチを開けて僕のチャリを放り込んでしまった。
そして助手席に乗るよう促される。
シートが革張りなんですけど……。
「おはようございます。あの、何故ここが分かったんですか……?」
「 ハハッ。ちんこしゃぶりあったんだ、今さら気ぃ使ってしゃべんな 」
「 龍さんの笑顔がかっこよすぎてちんこ発言似合わない~ 」
眠くて心の声でちゃったよ!
「んじゃなんて言えばいいんだよ?瑠衣、今朝もかわいいな。でいいか?」
さすがモテチン、キザですね。
20歳の男に可愛いは褒め言葉じゃないんだよ……。
質問がはぐらかされてるよ……。
本当は薄々気づいていたんだよね。
龍さんが僕の龍神の刺青にひどく執心していた事に。
セックス後二人でシャワーを浴びた時も泡だらけのゴツい手が龍神を長いこと撫で回していた。
タイルに膝をついて、僕のえぐれたペニスを口にくわえながら腰骨を這う赤龍神の顔を観察していた仄暗い目が印象的だった。
僕が昔訪ねて行った彫り師を知っていたし、自分の義理の親父がヤク◯だと明かしてくれた。
龍神の彫り師が誰か教えたら追及をやめてくれるだろうか?
セフレならそれで納得してくれると思いたい。
でなければ面倒なことになる。また逃げるしかなくなる。
「 腹へってないか?何食べたい? 」
龍さんがエンジンをかけて尋ねてくる。
「 家に帰ってシャワー浴びたいな。カレーなら冷蔵庫にあるけど食べる?」
「 お前が作ったの? 」
「 貧乏派遣社員は自炊が基本だよ」
「 カレーか。楽しみだな 」
住所を告げる前に南方向に走り出していた。どこまで僕を知ったのだろうか?
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