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アネモネ外伝-終末世界御伽忌憚-いつかの日々 プロローグ①

 物語の時系列は――今よりも少し、遡る。  まだ、郁と望月が終わりを迎えようとしているこの世界で――ふたりきりで暮らし始めて間もない頃のこと。  望月は日がな一日、ベッドの上でくうくうと眠っていた。 “あんなこと“があっては妥当だろうと郁は思う――きっと、彼は眠りにたゆたいながら、繰り返し、嫌な夢を見ているのだろう。  なだらかな頬には涙の痕があった。 (――もう、望には帰る場所がない。俺がちゃんと守らないと)  この頃は、すり潰したりんごや蜂蜜などは、おいしいと言って食べるようになった。  どうやら、望月は甘いものが好きらしい。  そこで郁は思いついたのだった。

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