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アネモネ外伝-終末世界御伽忌憚-いつかの日々 プロローグ②

「いきなり、ケーキは身体が受けつけないだろうか」  時は、終末世界――ケーキは高級な嗜好品だ。  今日は、ささやかな給金が入ったので、ケーキを買って帰ることにした。  ごわごわで固そうなスポンジに、べったりと生クリームが塗りたくられている。  飾りは小さないちごが一粒。  あまりにも粗末な菓子だ。  それでも、郁は望月の笑った顔が見たかった。 「もえぎ、」  郁は、久しく、その名前を口にした。

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