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第6話

「道慈、つぎ、バックがいい……」  雪丸が腰を上げて引き抜くと、体液の溜まったゴムを外してくれる。そのままいまだ硬度を保っている濡れたものを舐め始めた。 「ッおい、雪丸……こら、」  なんの躊躇いもなく白濁をなめとっている雪丸に頭がクラクラしてくる。前世で淫魔かなにかだったのだろうか。 「まだできんだろ? ん、なんかリクエストある?」 「っ、身体大丈夫か? おい、まずいだろ、やめろ」 「奥ぶち抜かれなきゃ、腹が切なくて寝れねぇ」  グロテスクな逸物に雪丸が頬擦りすると、透明な跡が頬に残った。  汚れた頬を手で拭いてやり、一物を舐めたがる雪丸を抱き上げてペットボトルの水を渡す。 「水いらね、チンポ欲し……ん、」  無理矢理飲み口に唇をつけさせると、すぐにごくごくと飲み始めた。喉が渇いていることを思い出したらしい。  触れ合った肌が汗ですべる。雪丸の体に絡みついたバスローブを脱がせて、そのままそれで汗を拭いてやる。 「どうじ、もっかい、」  裸になった雪丸が擦り寄ってくる。 「ああ」  乾きかけている中を濡らさないといけない。ローションを指に絡めて、穴の中に含ませる。 「んっ……!」  雪丸が抱きついてきた。 「痛いところねぇか?」 「ない、道慈の、濡らせば入るから……っ」  雪丸がローションを掴もうとするのを手を掴んで止める。 「先にゴムつけねぇと」  ベッドベッドに散らばったゴムの一つを掴み、雪丸に渡す。 「つけてくれるか?」   雪丸は複雑そうな顔をしながらも、小袋を受け取ると、歯で破いてつけ始めた。雪丸は時折生でしたいような素振りを見せるが、口でそれを主張してくることはなかった。  ゴムを伸ばすうちに雪丸の口角がだんだんと上がり始めた。 「はは、やっぱでけ……」  手慣れた仕草でゴム越しにローションをまぶしてくる。中で指を動かすと、雪丸が吐息をもらした。雪丸が立ち上がり、後ろを向いて四つ足をつく。片手で尻たぶを掴んで見せつけてくる。 「どうじ、ここ、奥まで入れて」 「お前ほんとに……」  人を煽るのが得意だ。  雪丸の足を挟むようにして膝立ちして、ひくつく穴に先端をあてがう。雪丸の腰がぴくりと動いた。  腰を掴んで押しすすめると、先端が中にめり込んでいく。 「っ……ゔっ、」  ぐぽと音を立てて先端が入ると、雪丸の身体が跳ねた。そのまま腰を固定して、奥までゆっくりと入れる。一度入ったからか、だいぶ柔らかくなっていた。初めての頃と比べたら食いちぎられそうな感覚はかなり減った。むしろ受け入れるかのように締め付けられ、雪丸が達すると中が痙攣して、気持ちいい。 「ンッ、ンン……!」  引き締まった尻の穴が限界まで開いている。硬い尻たぶを掴んで入り口が傷ついていないか見ながらゆっくりと出し入れしてると、雪丸が振り向いた。 「ぁっ、どうじ、おく、はぁ、おく、いじめて……」  涙が滲んだ顔が愛おしくて、つい背中に覆い被さり、小ぶりな頭を抱えて唇をふさぐ。すぐに答えた唇に割り入り、舌を絡め合わせる。小さな舌が不自由な体勢で必死に答えようとしているのが可愛い。  ぐりぐりと奥に先端を押し付けると、雪丸の身体が反射的に前に逃げようとする。それを頭を押さえることで逃がさないようにしながら、奥をこじ開ける。 「ンンン!」  雪丸が目を見開いて口の中で叫んでいる。先端が最奥に入りきる前に止める。  がくりと雪丸の腕が折れ、上半身が床に落ちる。男にしてはかなり身体が柔らかい。  道慈は眉を寄せて快感に耐えた。腰を掴んで抑えて、もっと奥に入れてしまいたいのを我慢して、前立腺まで抜いてから奥まで入れ直す。 「アァッ、ゔぁっ」  体勢がきつそうなので、枕を取って雪丸の胸の下に挟むと、すぐにぎゅっと抱きついた。いいとろを抉り、奥を開くたびに雪丸の全身がびくびくと震えている。 「ゔっ、はぁ……アァッ!」  雪丸の中が痙攣する。達しているのだろう。  この体位は反った背中も戦慄く全身も見れていい。最初は顔を見ないと痛いのかわからなかったが、最近は身体の反応と声音でなんとなくわかるようになった。  どくどくと雪丸の体内が脈打っているのを感じる。肩の両側についた腕を折り、肘をつく。角度がわずかに変わったのか、また雪丸が悲鳴を上げた。 「あ゙ぁッ!」  鼻先で襟足をかき分けると、タバコの臭いとほのかに汗の匂いがした。体臭が薄い雪丸は汗の匂いも強くない。頸を舐めてもほのかにしょっぱいだけだ。金色の毛流れに沿って生え際を舐めていると、重なった身体がふるふると震える。 「ンッ、はっ、アアッ……」  枕に頬を付けて雪丸が詰まる息を整えようとしている。ピアスごと耳介に軽く歯を立てる。 「ンッ」  奥に先端を押し当て、グッと押し込む。全て入る前に止めて、先端が輪に包まれる感覚に息を吐く。 「う、アァッ……! ど、もっと……!」  ねだってきた雪丸に少し笑う。 「だめだろ、嫌なら嫌がんねぇと」   臍の下のタトゥーが刻まれたあたりを指先で撫でると、雪丸の耳が赤くなった。何度か開いている奥が先端に吸い付いてくる。本当はカリまで入れてしまいたいが、部屋で漏らすのは得意じゃないと言っていた顔を思い出す。得意な人間の方が少ない行為だが、雪丸の数少ない苦手なことを強要したくはない。 「あっ、はぁ、なで、なでちゃ、」  雪丸がかすかに頭をふる。 「ここ嫌か?」  言いながらも撫でていると、雪丸の涙の跡が残る目が潤み出す。記憶の限りでは好きだったはずだった。 「そこ、も、もれ、かも……!」  雪丸が眉を寄せて目を瞑る。心配していたのは膀胱だったらしい。手を離すと、ほっとしたように身体の力が抜けた。さっき水を飲ませたのもあるし、奥を何度も開いたからもよおし始めたのかも知れない。 「ちゃんと言えて偉いな。風呂行くか」  雪丸の膝裏を持って、横に半回転して起き上がる。 「ゔっ、あああっ!」  ベッドに腰掛ける形で背面座位になり、全身を突っ張らせて戦慄いている雪丸の身体が落ち着くのを待つ。萎えたものから白濁を垂れ流している姿が可哀想で可愛い。  膝裏を抱えると、雪丸が呻いた。 「あっ!?」  そのまま立ち上がると、ずっしりと雪丸の尻が肉棒に沿って落ちてくる。抱えた身体が硬直した。  雪丸が目を見開いて固まっている。 「あんまり硬くなるな。絶対落とさないから」 「あ゙ッ、うそっ……! あああっ」  踏み出すと、振動に合わせて雪丸のものから透明な液体が跳ね上がった。  雪丸の爪が道慈の腕にぎりぎりと食い込む。ぎちぎちと中が食いちぎられそうなくらい締め付けられていた。支えの中心が結合部になっているのが恐ろしいのだろう。 「お゙ぁっ、ああっ、ぐっ」  歩くたびに雪丸の身体の緊張が高まる。密着した胸が熱い。流石に力が入りすぎているので、立ち止まって耳元に口を寄せる。 「っ、力抜けるか?」 「ひゅっ、はっ、はぁっ」  必死に息を整えようとしては喉を詰まらせている。がちがちに緊張した身体に食いちぎられそうだった。 「雪丸、息吐け」  言葉に従って雪丸がふー、ふーと息を吐く。わずかに身体から力が抜け、体重で結合が深まる。 「あっ、だめ、おく、だめっ」 「まだ入れねぇから安心しろ」  入りすぎないように支えながら、歩き出す。早く奥に突っ込んでこの身体全て蹂躙したい気持ちと、抵抗できない状態で刺激に耐えている雪丸をずっと見ていたい気持ちが交差する。  徐々に慣れてきた身体を持ち上げ、角度を合わせる。ごり、と先端が前立腺を抉った。 「ぁっ、でっ、ぃああっ」  脱衣所の扉に噴き上がった潮がかかった。足で扉を開け、雪丸の叫びにも似た嬌声を聞きながらタイルの中に足を踏み入れる。シャワーを使った後の浴室の床はまだ濡れたままだった。  全身鏡の中に浅黒い巨体に抱え上げられて、首から上が真っ赤になっている雪丸の姿が写る。大きな手に掴まれて開かれた太ももも、限界まで開いて男根を受け入れる穴も、半分芯を失って液体を垂れ流すだけになったものもすべて写っている。  潤んだ目と鏡の中で目が合う。 「っ、ぁ、どうじの、はいってる……」  雪丸が結合部に指を沿わせる。鏡の中で恍惚とした顔をしている。 「もうちょっと入れるから、痛かったら言えよ」  雪丸の身体を徐々に落としていくと、余らせていたものが中に入っていく。 「あ゙っ、アァッ」  奥にぶつかる。先ほどは緊張していて開きそうになかった奥が、角度を合わせれば入りそうだった。  雪丸の太ももがブルブルと震え出す。先端が奥を割り開き、ぐぽりと中に収まった。 「アアアッ」  小さな後頭部が肩に押しつけられる。噴き上がった潮が鏡を濡らした。雪丸の口端を唾液が伝う。 「ふかっ……!」  カリ首が締め付けられる感覚に息をつきながら、馴染むのを待つ。 「入ったぞ。頑張ったな」  鳥肌の浮いている首元に唇をつける。雪丸が涙の浮かんだ目で結合部を凝視していた。 「ぜんぶ、じゃ、ねぇの……?」 「この体勢だと全部は入んねぇ」 「ばけもの、かよ……んっ、ぜんぶ、入れてよ」 「鏡に手、つけられるか?」  雪丸がのろのろと手を伸ばして鏡に触れた。ゆっくりと片足をおろしていくと、雪丸のつま先が濡れたタイルについた。もう片足もおろしてやると、両足ともつま先が床につき、雪丸が安心したように肩を撫で下ろした。  そのまま雪丸に背中から覆い被さるようにして、鏡に手をつく。ゆっくりと最奥まで入れるようとすると、押されて雪丸の腰が逃げる。片手で腹を押さえてねじ込み直すと、雪丸の背中が反り返った。 「あ゙ァッ!」  ぴったりと尻と下腹部がくっつく。膨らんだ下腹部を撫でると、びくびくと雪丸が震え出す。 「アッ、もれ、もれちゃっ」 「ああ。出していい」 「ンッ、だめッ、」   包み込んでいる全身が震え出す。雪丸が頭を振った。 「も、もれ……! どうじっ」 「うん」  顎を取って上向かせる。雪丸がおとなしくなった。潤んだ目が唇を見つめてくる。  濡れた唇ごと食むようにして、唇を味わい、歯列を舐める。雪丸の舌が絡みついてくるのをいなしながら口内を荒らす。  腰を引いて、先端が奥に引っかかるまで抜けかけたところで、ゆっくりと押し込む。 「ンンンッ」  雪丸が目を見開いて腕にしがみついてくる。   包み込んだ全身が硬直し、萎えたものから液体が流れ始める。遅れてアンモニア臭が立ち上ってくる。  大きな抵抗もなく、自身を全て受け入れて、身体は耐えきれずに垂れ流している姿が愛おしい。雪丸が仕事で名も知らぬ誰かと絡んでいた間ずっと、苛ついて我慢しては腹の底に溜まっていた澱みが、徐々に流れていく。  誰も見たことのない姿を見て、傷ついていた部分が満たされていく。  徐々に抽送を大きくしていくと、唇を離した瞬間雪丸の口から悲鳴が漏れた。 「あ゙ぁあッ!」  浴室に掠れた声がこだます。膝が支えてられなくなったのか、雪丸の身体が落ちかけたのを、腰を持って支える。ぶるぶると震える肘がかろうじて鏡につく。雪丸はこめかみを鏡に押し付けてひたすらに刺激に耐えていた。 「あっ、ハァアっ! どぉじっ……!」  パン、パンと皮膚がぶつかり合う音がする。まさか自分が人間に対して全部入れる日が来るとは思っていなかった。 「はっ……雪丸……愛してる」  ドロドロの中がきゅうと締め付けられる。搾り取られるように奥で欲を吐き出した。  汗と体液とさまざまな液体で濡れた身体を洗い流した後は、結局ラブホテルに泊まることになった。いつもより横に広いベッドの上で雪丸が肩に頭を乗せてくる。 「どうじ、大事なこと言って」  さっき抱いている間に何度も言ったが、耳に入ってなかったのかもしれない。雪丸の小さな頭を撫でて、頭頂部に唇をつける。 「好きだよ」  雪丸が満足気に抱きついてくる。 「どこが好き?」  眠たそうな声で聞いてくる。まだ甘えたいらしい。  言われてみれば雪丸のどこが好きなのか、自分でもよくわからない。ただ、好きだから好きだ。  家事もなにもやらずに家は散らかすわ、そこらで勝手に交尾もしてくるわで、ほとんどでかい猫のようだが、笑って懐いてくるだけで可愛い。全身で求められると嬉しい。  昔からずっと一緒にいたが、こんなに雪丸のことを愛おしく感じる日が来ると思わなかった。 「こうやって毎日聞いてくるとこ」  頭を撫でながら答えると、静かな寝息が返ってきた。胸に置かれた手が温かい。半分預けられた身体の重みが心地よかった。  

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