35 / 38

第35話

「……」 天井の、LED照明の、所辺りを見つめている。 「……」 ベッドの上に仰向けになって、腕を枕にして、暫く。 今日は、浅井が、静かにしている。 いつもなら、誰彼と電話している声が届くと言うのに、珍しい時もあるもんだ。 「……」 美智留は、どうしているだろう。 そう言えば、帰り際、夜からバイトだって言っていた。 じゃあ、今は、…。 二十時。 まだ、働いてるか。とか。 「……はーあ。」 暇だなぁ。 中学の時は、どうしてたんだっけ。 いつも一人だった気がするけど、暇を感じると言うより、気休みになっていたんだよな。この時間が。 「……」 定食屋か。 行ってやろうかな。 思えば、瞼が開く。 多分、俺は、まだ、美智留と遊びたい。 だから、起き上がって、寝巻きのジャージのまま、 「……、」 財布と携帯を手にして、その定食屋に徒歩で向かう。 「……」 田んぼ道では、もう、カエルがゲコゲコと鳴いている。 梅雨時だから、少し、じめっとしている空気が、半袖Tシャツの口から伸びている俺の腕や顔によく伝わる。 ストレスでも感じていれば、それが、鬱陶しく思ったりするのだろうけれど、今は、足取りが軽く、つい、微笑んでもしまっている。 「…」 さっき居た大型スーパーマーケットとは、反対側。 花見の名所を左折して、大きな交差点を右折したらある。そこ。 あんまり行ったことがないから、美智留に聞いたその店名を携帯で調べて、経路案内を付けて歩く。 「……」 夜のこの辺りは、道が暗い。 それとなく建てられている街灯の数は、知れている。 俺は、男だから平気だけど、女の子が一人歩きするには、少し不安だ。 「……、」 いや。 「……」 そう言えば、この辺で起きた、事件という事件は、あまり知らないから、なら、多分、そんな心配は、しなくても、大丈夫なのかもしれない。とか。 「……。」 結局、気にしない方向に落ち着いて、つい、微笑んで、しまったり。

ともだちにシェアしよう!