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知ってしまった運命

「なあ、今でも毎年思うんだけど、絶対XORだと思うんだけど?」 「……まだそれ言うの? 昔本来のこと説明したような気がするけど」  優吾の声はいつになく呆れたように思えた。真翔自身も、何度かそのやり取りをしたような気はしているが、気になるものはしょうがない。  ハロウィンの時期になると見かける文言。翻訳はそもそも完全なわけではないけれど、情報テクノロジーを学んだ真翔としてはどうしても納得いかなかった。 「省略したものとか、語呂合わせとか、そんな類だよ。orはさもなくばって否定的な意味で使ってるし」 「あー、いや、まあ……そういえば」 「真翔って本当に英語苦手だね」  クスリと笑う優吾の笑みは、昔と変わらなかった。当時も教えてもらいながらも、真翔には同じように呆れた笑みが向けられていた。その頃から、真翔は英語の勉強を諦めていたのかもしれない。 「別に、海外行く気はねーから」 「最近は外国人も増えて、道案内を頼まれることないの?」 「あんまり……。イヤホンしてるからか?」 「それはあるかもね」 「ま、そもそも人が多いところは滅多に行かねーし。最近は行ったとしても英語ができるシノがいるから」 「そうだね」  今はもう、優吾も完全に諦めているようだ。これ以上同じことは聞くつもりがないようで、優吾は真翔に上体を近づけながら表情を変えた。 「じゃあ、俺にはどう言うの?」 「そんなの、ANDに決まってんだろ!」  真翔はニヤリと笑いながら、優吾に抱きついた。

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