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第11話 次の次の金曜日2 ★
本物の夏伊が少し離れて、頭を撫でてくれた。
「具合が良くないのに、悪い」
「あ、いやそんな…」
こっちが悪いのに。
体を起こそうとするので、待ってと叫んで、夏伊の唇を奪った。何度かあわせると、それから、舌が入ってきた。
安堵感が全身に広がって、ふう、と息を吐く。
そうしたら、夏伊の舌が睦月の舌に絡みついてきた。
撫でるような、包むような動きが、とても丁寧だけどすごくいやらしい感じがする。
「ん、う」
手がシャツの中に入ってきた。睦月の胸に置かれる。
「心臓、すごくドクドクしてる」
手のひらで肌をさすられて、小さな粒を指の腹で軽くつつかれた。
「あ…」
くすぐったい…。
シャツが夏伊の動きに合わせてもこもこ動くのを見ていた。
おでこにキスされる。
顔を向けたら、また口付けられた。
「部屋に入っても?」
「…いいよ」
洗面所からタオルを借りて、睦月の部屋に入ると、正面の窓の上に額がかかっているのが目に入った。
前に麗さんが言っていた、ハーブの額装だ。
視線の先に睦月も気づいて、ああ、と声を出す。
「これ、いいな」
素直に褒めると、恥ずかしげにへへ、と笑った。
自分で脱ぐと言うのを無視して、睦月を立たせて服を脱がせていく。
肩口にあざを見つけた。
「どこかにぶつけたのか?」
「あ…。うん…」
そこに口付ける。
「ッ…」
「いくつかあるな。こけた?」
返事はない。
腰の方まで、目にした箇所すべてにキスをしたら、次は夏伊の服を脱がすと言って聞かないので、そうしてもらうことにした。
「元から大きかったけど、ほんとに身長が伸びたね」
いいなあ、体が大きくてとつぶやく。
かく言う睦月も、長身のヒロや夏伊と比較すると相対的に低いものの、平均的な身長はある。
今のはどちらかと言えば、自分の華奢さを指しているようだった。元から細っこかった体は、夏バテのせいか、肉を削いだようにあばらが浮いていて、痛ましさすらある。
「随分と…痩せたな」
「…そうかな」
「学校が始まったら、昼飯のチェックをするからな。しっかり食べろよ、食べないと大きくなれないぞ」
「それはそうだけど」
なんか、保護者みたいな言い方だねと笑う。
睦月を寝かせて、ハーフパンツを脱がす。
「連絡がつかないから、心配した」
「ごめん」
「謝らなくていい」
元気で良かったと言ったら、うん、元気だったよと笑った。
下着もずり下げて、緩く立ち上がったそれに近づいた。
「…あ! ダメダメダメ!」
風呂入ってないから汚いからそんなの。次々に言葉をぶつけられる。
「うるさいな」
ジェスチャーとして耳をほじって、一気に咥える。
「ううっ、ん!」
睦月が背中を反らす。
根本からじっくりと快感を呼び寄せて、上を丹念に舐め上げる。
先端をちゅる、と吸うと、一際大きくビクついた。
「はっ、は、あ、あ…」
体は緊張でもうガチガチになっているのに、足をどうにか閉じようとするのが邪魔で、膝を担いでやった。
また深く含むと、抵抗する気力が失せたようで、力なく夏伊の動きに合わせて揺すられる。
「…気持ちいい…。うっ、あ…」
へなへなの力の入ってない声で、素直な感想を上げるのが、なかなか良い。
ジェルのパウチを開封して指に取る。小さく窄まった後部に、ゆっくりと触れた。
そこに触れられた瞬間、体がガチンと硬直した。
「…どうした」
夏伊も異変に気づいたのか、様子を伺ってくる。
「どうも、してない」
生唾を飲み込んだ。
「大丈夫か? 気分が悪い? 止めるか?」
夏伊はニヒルだし意地悪な言い回しをする時もあるけれど、やっぱり、とことん優しい。手慣れてるのを優位に見せつけることもない。さすがセフレがいっぱいいるだけあるな…。
状況と関係ない事を考えて、自分の体を無理矢理脱力させる。
「…ふう」
「やめようか? 飲み物持ってこようか」
「ううん、いい。ちょっとビックリしただけ」
だから大丈夫と何回か言ったら、なら…と、指がそこを撫で始めた。
これは…夏伊の指だな、と思う。動きが丁寧で、ゆったりと探ってくれる。
キスを重ねながら、ぐっと指が入ってきても、もう体は固まらなかった。
「夏伊」
口付けながら名前を呼んで、手を肩に置いた。
「睦月」
夏伊の顔が上気しているのを見て、ほっとする。大丈夫、おれは問題なくできている。それに気持ちいいから、大丈夫。
指が二本、三本と増やされて、中の一番たまらないところを押されてから、全体的にも押したり撫でられたり、抜いて深く入れてをされて、もう下の感覚しか追えなくなってきて、心の中でよしと思った。
下半身が全部じわじわと熱くて、なんだかよくわからない痺れに襲われる。今までより、より時間をかけて触れられていて、体が鋭敏になっていて、
「どうしよう」
夏伊に助けを求めたら、どうしようか? と質問が帰ってきた。
夏伊だってそんなになってるくせに、なんて意地悪な奴だろう。
でもそんな奴を傷付ける奴は許さないと決めた。そしておれも強く生きていかないといけない。
「もうしたい…」
清風と同じように、
「後ろからがいい」
体を返して、背中を向けた。
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