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第9話

「ま…待ってください!今、靴を脱ぎますから」 「くつ?それも見たことがないな。持って参れ」 「は、はい」 僕は脱いだ靴を持って、大磯守様の後に続く。 迷路のような広い室内。 僕の後ろからは、僕の荷物を持った男たちが続いていた。 「真雪」 「は、はい!」 「皆、わしを殿や大磯守と呼ぶが、諱以外ならばそなたの呼びやすいように呼ぶがよい」 「い、いみ……?」 「わしの本当の名だ。諱はむやみに口にするものではないことになっている」 「あ、そうなんですね……。じゃあ、大磯守様とお呼びします」 「うむ。それでよい」 綺麗な人は、笑顔も綺麗だった。

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