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望むなら

僕にもどうしてそんな事をしたか分からないけれど気付いたらハヤトの胸に顔を埋めて抱きついていました。 ハヤトも何も言わずに僕を抱きしめてくれてそれは旦那様と違い心地よくて安心ができます。 旦那様が望んだのなら従います。 「これから雅を守ってやる。だから、俺の側を離れるな分かったか?」 「はい。ハヤト様。」 「颯斗でいい。同じ歳だ。呼んでみろ颯斗って雅。」 ハヤト様ではダメなのですか? けれどそれを望むなら僕は呼びます。 「は・・はや・・・颯斗。」 「雅、体力が戻り元気になったら外の世界を見せてやる。」 「外の世界?」 あの部屋から見えていた空を見たり今でも外の世界で颯斗が居なければ僕は怖くて怖くて仕方ないです。 もっと違う世界があるのですか颯斗。 「学校も行って楽しい事を幸せな事をたくさん経験するんだ。俺も一緒だから平気だろ雅。」 「学校?颯斗が一緒なら怖くないです。」 「雅、早く元気になれよ。」 颯斗は最初に会った時は怖い人だと思ってましたが旦那様と同じ瞳で優しく僕を見つめてくれます。 まるで旦那様がいるみたいです。 身体が熱いよ。 旦那様が僕に触れてくださった時みたいに僕の身体は火照り始めていました。

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