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残念

「その手には乗らないぜ零。」 「零って誰?」 「雅はそんな目で俺を見ないんだよ。純粋な目で見て来るんだ。お前みたいな濁った目はしてない。」 私の腕をグッと掴んで哀れみの目で見ている颯斗に一瞬だけ他の男達と違うんじゃないかと思ってしまった。 雅を烈と同じ様に守るつもりで居たのだが暫くは大人しく見守ってもいいかも知れないと思った。 烈の感情はこういう事だったんだ。 「颯斗、残念だが僕の負けだ。暫くは大人しく眠るが雅に危害を加えるならまた出て来る。僕か烈だと良いんだが滅(めつ)にだけは気を付けろ。」 「めつ?」 「破滅の滅。なんとなく理解できるだろ?じゃあ、おやすみなさぁ〜い。私は寝るわね。」 「ちょっ、待てよ。」 忠告はしたわ、颯斗。 滅と彼奴から救ったのは颯斗のお父様なんだ。 それに僕らは颯斗のお父様に抱かれたんじゃないよ。 これは雅が思い出さない様に記憶の奥深くに封印したのが颯斗のお父様だ。 そしてお父様と僕と烈で雅を守っていた。 お願いだ雅を守って欲しい。

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