26 / 171

初めての学校

「雅は俺と同じクラスにして貰ったから俺について来い。」 「うん。」 車から降りると一斉にその場に居合わせた男子生徒達が颯斗君を見ていた。 共学という女子生徒がいる学校では無くて男子生徒しかいない男子校が今日から通う学校。 それと有名なお金持ちの生徒が通う学校。 身なりは清潔感があって上品な男子に見える。 僕は貧相だ。 同じ制服を着ていてもやはり育ちが分かる様に思える。 「雅、行くぞ。」 「あっ、はい。颯斗君。」 僕が颯斗君の名前を言うと颯斗君を見ていた人達が一斉に僕を見て来た。 颯斗君を見ていた憧れとかの眼差しでは無くて不愉快な異質な物を見る目だった。

ともだちにシェアしよう!