僕の部屋には僕の背では届かないところに窓が１つあるだけです。 扉にはいつも外側から鍵をかけられていて内側の鍵とは別の物みたいです。 そして僕は小さい時からこの部屋で育ちました。 僕の世界はこの部屋の中だけです。 小さなテーブルと本棚とベッドにクローゼットとユニットバスとトイレしか無いのです。 今年のクリスマスにサンタさんには音楽プレイヤーと音楽CDというものをお願いしてみました。 毎年、本を数冊貰っていましたがその中に音楽に関係する物語があって僕はそれに心惹かれたのです。 僕の名前は雅（みやび）です。 苗字は分かりません。 僕には家族という人達は居ませんが旦那様がいらっしゃいます。 だから僕はこの部屋に１人でも寂しくなんてありません。 旦那様がたまにお部屋に来るのが僕の幸せな時間なのです。