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困らせたくない

「颯斗君、あの・・・。」 「ごめん。守ってやれなくて雅。」 車の後部座席に座り窓の外を眺めながら小さな声で颯斗君は呟いた。 僕は守ってもらうとかよく分からないけれど颯斗君はきっと僕を守れなかった事を後悔しているのだろうか? 「僕は平気だよ。親切にしてくれる人にも出会えたんだ。」 「そうだな・・・。」 「颯斗君、ごめんね。心配させたよね。」 「気にするな。雅、何かあったなら俺に言えよ。」 颯斗君は僕の方に顔を向けて真剣な顔をして言った。 僕は何だか胸が痛くなって泣きそうになったんだ。 颯斗君を困らせたりしたくないんだけれど僕が何も分からないからごめんなさい颯斗君。

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