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良かったな

僕が去る2人の後ろ姿を見つめていると優しく颯斗が頭をポンポンとしてくれた。 見上げると微笑んでいる颯斗がいて僕の心臓は騒がしく鳴り始める。 「良かったな。友達が出来て烈。」 「うん・・うん!」 「教室に行くぞ烈。席替えはしてないからお前は凛の後ろだ。」 凛の後ろ! 嬉しくて声を出して叫びたいくらいだよ。 ずっと友達も出来なくて小学校の頃は居たけれどあの2人に監禁されてからは外部の人と接触は殆ど無かった。 琉煌ともう1人くらい僕の世話をする侍女だけだった。 あの人はどうしてるのかな? 逃げ出して再び監禁された時には居なかった。 凄く優しくしてくれてあの人達がいない時は暫く話をして僕を元気付けてくれていた。 優しいお姉さん。 「どうした?」 「あの・・・何でもないよ。教室に行こう颯斗!」 聞きたいけれど琉煌の話になるから止めておこう。 いつか聞けたらいい。

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