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友達だね

後ろを向きながら凛を見ると目をウルウルとさせて笑っている。 なんか小さな仔犬みたいだ。 「みや・・・烈が僕を・・・凄く嬉しい。前みたいな人を寄せ付けない雰囲気も無くなって大好き!」 「えっ?ちょっと凛。」 ギュッと抱き付いて大きな声で叫んだもんだから周りにいた男子生徒が一斉に僕と凛を見ている。 颯斗も隣で凄い嫌そうな顔をして僕達を見ていた。 「こらっ、凛。えっと樫井が迷惑するから離れろ。」 「ヤダァ〜。久しぶりに会えたんだよ。」 「お前はいつから樫井を呼び捨てにしてんだ?前は雅君って呼んでたろ?」 「イイじゃん!もう友達なんだから綺里はうるさい。細かいんだよ。烈も僕を呼び捨てにしたんだ。もう親友だよ。」 「分かったからお前の大好き発言は紛らわしい。」 僕から引き離されると綺里君に頭をポンポンと軽く叩かれている。 凛は何が悪いのかという顔をしていて本人は気にしてないみたいだった。 「お前に説明しても無理だ。許してくれ西園寺。」 「分かってるがコイツは俺のだからちゃんと理解させとけよ。」 颯斗はそう言うと僕を抱きしめた。 それを見ていた男子生徒がザワザワし始めて微かに泣いているような声が聞こえてくる。 「颯斗、皆んな見てるよ。」 「イイんだよ。」 「とにかく離してよ。恥ずかしい。」 顔が熱いよ。 ドキドキが止まらなくてもう立ってれないかもしれない。 「こらっ!凛。」 「綺里は本当にうるさい。」 凛は綺里君に怒ってしまい1人でツカツカと歩き出してしまった。 その後を追うように綺里君は走って行ってしまったのだ。 まるで嵐のように騒がしくてけれど友達なんだからとか親友と言われて凄く嬉しい。

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