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重たい空気
それから直ぐに先生が来てしまい重たい空気のまま授業は進んで行ったが時々周りの視線が突き刺さるのを感じていた。
こんな時の雅は我慢しているけれど僕は烈なんだ。
だからこんなのおかしいと思ってしまいさっきからイライラしてきているのが分かる。
「烈、烈!」
「えっ?あっ、凛。」
「どうしちゃったの?具合悪い?もう授業終わったよ。次は移動教室だから早く行こうよ!」
「うん、ありがとう。具合悪くないよ。」
僕は次の授業の準備をしているとクラスの生徒2人が僕と凛の側に来た。
さっき凛が言った事に何か言いにきたのかな?
だったら僕に言いたい事があるから言えとハッキリ言わないとダメだよね。
「何?」
僕がそんな事を考えている間に凛が席から立ち上がりクラスの生徒2人の前に立っていた。
「凛!」
「気にしなくていいよ烈。前から気になってたんだよ。雅や烈に対する態度。」
「僕は平気だから凛。」
僕も立ち上がり凛の隣に行くとクラスの生徒2人が何かヒソヒソと小声で話し出した。
何?
「あのっ!いっ、一緒に移動教室に行かないか?俺は高橋祐(たかはしゆう)でコイツが橋野洋(はしのよう)。」
「えっと、うん。」
高橋は颯斗と同じくらいの身長で綺麗な顔立ちをしてまるでモデルでもしているかのようだ。
隣の橋野は凛と同じくらいの身長で凛に負けないくらいに目は大きくて可愛らしかった。
凛も2人の言った事に驚いていたが敵意が無いと分かると少し安心した表情になった。
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