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第7話
それから俺達は、簡単にお互いの自己紹介をして、お互い両親がおらず、二人きりの兄弟・兄妹であり、天涯孤独の身になったことを知った。
そして…
葬儀場の手配や病院への支払い、弟の携帯から調べた会社への連絡等、自分達で取り急ぎ決めなければならないことを手分けして進めていった。
その手際の良さに感心しながら、家族葬を選んだ俺達は、葬儀場の一室でやっと一息をついた。
「ねえ、さとし。りん おなかすいた。」
「ああ、気が付かなくてごめんな。
何か買ってくるから、翔君と待ってて。
好きな物は何かな?」
「うーんとね、りん、おむらいすがすきー。」
「わかったよ。
五十嵐さんはなにがいい?」
「弁当ならなんでも。お任せします。」
「了解。じゃ、ちょっと行ってくるね。」
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