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第26話

俺は、その小さな身体を そっと引き寄せ抱きしめた。 「なにがあっても、俺達がお前を守ってやるよ。」 その瞬間、凛を抱いたままの俺は、ふわっと暖かなものに包まれた。 この感触、この香り! そう、五十嵐さんが俺ごと凛を抱きしめてきたのだった。 「そうだ。なにがあっても必ず守るから。」 俺だけに聞こえるような甘い声音で、耳元で囁かれ、身体中 総毛だった。 引越しの時の、キス寸前の場面が蘇る。 切れ長の目、鳶色の瞳、長い睫毛、甘い香り…一つ一つ思い出す毎に思わず身体の力が抜けていきそうになる… 「さとしー、くるしいよー」 「「あ、ごめん、ごめん…」」 とにかく、これからよろしくな、凛」 「凛、仲良くしてくれよな。」 ふーっ、落ち着け、落ち着け 俺っ!

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