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第32話
凛は寝かせた。
酒もツマミも準備万端。
俺はリビングで、風呂から上がる智を待っていた。
「お待たせ。おー、美味そうじゃん。」
早速手づかみで幸せそうに一口、「美味いっ!」と悶絶する姿に ほくそ笑む。
「(もぐもぐ)それで、お前のことって?」
「一応、どんな男か知ってもらってたほうがいいと思って…この間はさらっとしか伝えてないからな。俺の生い立ちとか…仕事のこととか…」
こくんと頷いて
「じゃあ、後で俺のことも聞いてくれよ。聞いても引くなよ。」
あー、なんだ、その子供みたいな「もぐもぐ」とか「こくん」って。
どーして やること いちいちかわいいかな。
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